「気がきく人」と「気がきかない人」の習慣

未読
「気がきく人」と「気がきかない人」の習慣
「気がきく人」と「気がきかない人」の習慣
未読
「気がきく人」と「気がきかない人」の習慣
出版社
明日香出版社

出版社ページへ

出版日
2023年04月18日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
3.5
要約全文を読むには会員登録ログインが必要です
ログイン
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

仕事をしていれば、自然と多くの人と出会うことになる。そのなかで自然と「この人は気がきくな」「この人といるとなんだか気分がいいな」と思う人がいる。一方で、そんな様子に憧れながらも「自分はなんだか気がきかないな」「お互いに気分よく過ごせなかったな」と思っている人も多いはずだ。この差はいったい、どこから来るのだろうか。

本書の著者は、こうした差は特殊な能力ではなく、小さなことの積み重ねであると説く。

その背景にあるのは、著者が学生時代に没頭した演劇の世界での経験だという。「舞台上にいる人たちは、おたがいに相手を気遣いながらもみんな堂々としてしっかりと言葉を発し、自分の想いや意見をきちんと表現していた」と著者は語っている。

確かに、演劇とは言葉と振る舞いを通じてさまざまな想いを伝える芸術だ。その舞台に立つ人たちが、自分の小さな言動ひとつひとつに敏感で、結果として相手を思いやる気遣いを身に着けているというのは納得がいく。

演技とは自らを偽ることではなく、自分の言動が相手に伝わるようコントロールすることにほかならない。本書の提案する気遣いを実践しようとすると、最初は「気がきく人」をなかば「演じていく」という感覚になるかもしれない。しかしそれを続けていけば、いずれその態度が身につき、本当に「気がきく人」になることができるだろう。

ライター画像
池田明季哉

著者

山本衣奈子(やまもと えなこ)
E-ComWorks株式会社代表
伝わる表現アドバイザー
プレゼンテーション・プランナー、産業カウンセラー
大学で演劇を専攻、在学中にロンドン大学に演劇留学。国内外での舞台経験を通して、相手を意識した「表現」と「届け方」を知る。その後人間心理をふまえた「伝わる伝え方」を徹底研究し、その実用性を検証すべくサービス業、接客、受付、営業、クレーム応対等の業務にて30社以上に勤務。15カ国5千人を超える国籍・業種・立場を超えた人々との関わりから、ついに円滑なコミュニケーションの極意を見いだす。
表現力だけでなく、現場で身につけたトラブル対応力、対人能力、傾聴力、マナー術等を駆使し、「伝わるコミュニケーション術」を確立。伝わる表現アドバイザーとして、企業や官公庁を中心に、コミュニケーション研修、プレゼンテーション研修、セルフマネジメント研修、マナー研修等を実施。年間180回近い企業研修や講演を行う現在、総受講者数は5万人を超え、「表現方法が多彩になるだけでなく、モチベーションも上がる」と評判に。そのリピート率は、業界屈指の8割を誇る。また、その会話力を高く評価され、著名人やスポーツ選手との対談の依頼も絶えない。
著書に『相手に「伝わる」対話術(読む講演会+PLUSシリーズ)』(ワニブックス)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    「コミュニケーション力」とは特別な能力ではなく、小さな習慣の積み重ねである。
  • 要点
    2
    気がきかない人は自分のことで精一杯になってしまいやすいが、気がきく人は相手のことを想像し、受け止めやすく気持ちがいい振る舞いを心がけている。
  • 要点
    3
    すべての習慣を最初から同時に実践することは難しい。まずは自分にできそうなものをひとつずつ丁寧にやっていくことからスタートすべきである。

要約

気がきく話し方

コミュニケーション力は習慣の積み重ね

「相手との距離がなかなか縮まらない」

「気持ちがうまく伝わらず、誤解や勘違いをされることが多い」

そんな悩みを抱えている人は少なくないはずだ。自分には「コミュニケーション力」がないと落ち込むこともあるかもしれない。

「コミュニケーション力」とは特別な能力だと思われがちだが、じつは小さな習慣の積み重ね。気がきく人が習慣にしているコツはけっして難しいものではない。本書の紹介するコツで気に入ったものがあったら、ぜひ取り入れてみてほしい。

気がきく人は、相手の前に語尾を置く

日本語は基本的に、結論が語尾に来る言葉である。ゆえに、日本語を聞く人は語尾に注目して話を聞いている。それなのに気がきかない人の語尾は、濁したまま切れるような話し方であることが多い。「理解はできているのですが」「行こうとは思っているのですが」――こうした言い方は理解しにくいだけでなく、なにか含みがあるように聞こえてしまう。

しかし、言い切るだけだと語気が強くなりがちだ。気がきく人は、語尾は言い切り、相手の前に語尾を置くように話す。そのほうが、聞き手にとっては聞きやすい。

気がきく人は「間」を意識する
kazuma seki/gettyimages

「話がつまらない」と言うと、内容の問題に感じられるかもしれないが、実は話し方によるところも大きい。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3892/4446文字
会員登録(7日間無料)

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2023.07.18
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.
一緒に読まれている要約
「すぐやる」よりはかどる! 仕事を「短くやる」習慣
「すぐやる」よりはかどる! 仕事を「短くやる」習慣
山本大平
未読
あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
あなたの人生を変える睡眠の法則2.0
菅原洋平
未読
話し方の一流、二流、三流
話し方の一流、二流、三流
嶋津良智
未読
仕事の順番
仕事の順番
田中耕比古
未読
「他人に振り回される私」が一瞬で変わる本
「他人に振り回される私」が一瞬で変わる本
山本千儀
未読
なぜか感じがいい人の聞き方 100の習慣
なぜか感じがいい人の聞き方 100の習慣
藤本梨恵子
未読
神時間力
神時間力
星渉
未読
否定しない習慣
否定しない習慣
林健太郎
未読
法人導入をお考えのお客様