仕事ができる人とできない人の違いは「仕事を進める順番」にある。
一例として、資料を作るときの順番を比較してみよう。仕事ができない人は、思考がまとまらないままパワーポイントで作業を始めるため、図形などをいじって時間を浪費することになってしまう。一方、仕事ができる人は、まずは思考を整理してから、その内容をパワーポイントに落とし込んでいく。
この例からわかるように、仕事ができる人は、仕事に着手する前に「しっかりと考える」時間をとっている。思い込みや感覚で仕事を進めるのではなく、その仕事の状況に合った「正しい手順」を踏んで、仕事を効率良く進める――。これが「仕事ができる人」の特徴だ。
ここでは、仕事における基本の型「GRAPH(グラフ)」を紹介する。
仕事の内容は業種や業態、プロジェクトによってさまざま異なるが、この型はあらゆる仕事に使えるものだ。特に初めて取り組む仕事や、複雑で定型的に進められない仕事に取り組むときには、GRAPHに沿って進めるとうまくいきやすい。
GRAPHは次の5つのステップから成る。
G(Goal):目的・目標を定める
R(Route):道筋・打ち手を考える
A(Agreement):すり合わせる
P(Progress):実行・進捗を管理する
H(Harmonize):調和させる
ここからは、それぞれのステップについて解説する。
最初の「G:Goal」では、仕事の目的・目標、つまり「どこに向かうのか?」を定める。
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