仕事の「質」と「スピード」が上がる

仕事の順番

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出版社
フォレスト出版

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出版日
2023年04月03日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

ビジネスパーソンであれば、質とスピードの両方を追求し、生産性の高い仕事をしたいと願うものだ。もし「一生懸命頑張っているのに思うような成果が出せない」と悩んでいるとしたら、本書が力になってくれるかもしれない。

8万部を突破したベストセラー『一番伝わる説明の順番』の第2弾として書かれた本書は、戦略コンサルタントである田中耕比古氏が、仕事の生産性を上げる「仕事の順番」を教えてくれる一冊だ。田中氏は、仕事にはもっとも効率よく進められる正しい順番があると断言する。一生懸命頑張っているのに成果が上がらないのは、仕事の順番が間違っているせいかもしれないというのだ。タスクをこなす順番を変えるだけでミスやトラブルが減り、手戻りが少なくなり、仕事の質とスピードが驚くほど上がるというが、そのことを知っているビジネスパーソンは決して多くないだろう。

本書で提示される著者オリジナルのフレームワーク「GRAPH(グラフ)」は、基本の型となる「仕事の順番」を示したものだ。どんな業種や業態でも使えて、GRAPHに沿って行動するだけで、仕事が円滑に進む。

できるビジネスパーソンであれば、無意識のうちにGRAPHの通りに仕事を進めているかもしれない。だがその仕事術を著者のように言語化し、部下や後輩に伝えている人は決して多くないだろう。自分の仕事の進め方を見直したい方はもちろん、部下の育成に悩むリーダーにもおすすめしたい一冊である。

ライター画像
池田明季哉

著者

田中耕比古(たなか たがひこ)
株式会社ギックス 取締役/共同創業者
1977年生まれ。2000年、関西学院大学総合政策学部卒業。商社系SI企業に入社。米国ソフトウェアベンチャーへの技術研修員派遣により、サンフランシスコ勤務。
2004年、アクセンチュア株式会社戦略グループ入社。通信業、製造業、流通・小売業などの多様な業界の事業戦略立案からSCM改革、業務改革に至るまで、幅広い領域でのコンサルティングプロジェクトに参画。
2011年、日本IBM株式会社入社。ビッグデータのビジネス活用を推進。
2012年、株式会社ギックス設立。取締役に就任。戦略コンサルティングとデータ分析を融合した、効率的かつ実効性のあるコンサルティング・サービスを提供。
2022年、東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に新規上場。
著書に『一番伝わる説明の順番』(フォレスト出版)、『数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本』『論理思考×PowerPointで企画を作り出す本』(共に翔泳社)、『デキる人が「当たり前」に身につけている!仕事の基礎力』(すばる舎)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    仕事ができる人とできない人の違いは「仕事の順番」にある。仕事ができる人は、仕事に着手する前に「考える時間」を確保するのが特徴だ。
  • 要点
    2
    あらゆる仕事に使える基本の進め方は「GRAPH(グラフ)」で表せる。Goal、Route、Agreement、Progress、Harmonizeの順番で進めれば、失敗のリスクを減らしつつ、効率的に仕事ができる。
  • 要点
    3
    締め切りに間に合うようにタスクを完了させるコツは、「その仕事にいつ着手するか」を意識することだ。着手日を明確にし、タスクを細かく分割してスケジュールに落とし込む。

要約

仕事ができる人とできない人の明確な違い

仕事ができる人は、まず「考える」

仕事ができる人とできない人の違いは「仕事を進める順番」にある。

一例として、資料を作るときの順番を比較してみよう。仕事ができない人は、思考がまとまらないままパワーポイントで作業を始めるため、図形などをいじって時間を浪費することになってしまう。一方、仕事ができる人は、まずは思考を整理してから、その内容をパワーポイントに落とし込んでいく。

この例からわかるように、仕事ができる人は、仕事に着手する前に「しっかりと考える」時間をとっている。思い込みや感覚で仕事を進めるのではなく、その仕事の状況に合った「正しい手順」を踏んで、仕事を効率良く進める――。これが「仕事ができる人」の特徴だ。

【必読ポイント!】 仕事を進める基本の型「GRAPH」

GRAPHの5ステップ
metamorworks/gettyimages

ここでは、仕事における基本の型「GRAPH(グラフ)」を紹介する。

仕事の内容は業種や業態、プロジェクトによってさまざま異なるが、この型はあらゆる仕事に使えるものだ。特に初めて取り組む仕事や、複雑で定型的に進められない仕事に取り組むときには、GRAPHに沿って進めるとうまくいきやすい。

GRAPHは次の5つのステップから成る。

G(Goal):目的・目標を定める

R(Route):道筋・打ち手を考える

A(Agreement):すり合わせる

P(Progress):実行・進捗を管理する

H(Harmonize):調和させる

ここからは、それぞれのステップについて解説する。

G(Goal):目的・目標を定める

最初の「G:Goal」では、仕事の目的・目標、つまり「どこに向かうのか?」を定める。

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要約公開日 2023.06.26
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