頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編

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頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編
出版社
朝日新聞出版

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出版日
2023年04月30日
評点
総合
3.8
明瞭性
3.5
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

あなたのまわりに「アホ」はいるだろうか。

ここで言うアホとは、組織や個人の成果や成長に興味がなく、「気に入らない」といった理由で他者の足を引っ張る人物だ。おそらくあなたのまわりにも、一人はアホがいるだろう。

上の立場の人物がアホである場合は、調和を重んじる人々がそれに同調し、ますますアホが増殖する。「あの人、アホだ」と思っていても、相手からの報復を恐れ、反論できない――。多くの組織で、このようなことが起こっているのではないだろうか。アホに染まらず、それでいて無駄な真っ向勝負はせず、自分の道を進む。そんな方法があるなら、ぜひ知りたいと思うだろう。

本書は、2014年に発売されてベストセラーとなった『頭に来てもアホとは戦うな!』の続編である。著者の田村耕太郎氏によると、前著は「おもに個人の処世術として」書かれた。書名の通り、アホと戦わないことの重要性が強調された一冊だ。一方で本書は、「より衰退し窮屈になっていく可能性が高い日本社会で、上手にアホと戦うコツ」についても言及されている。加えて、自分がアホ化しない方法や、アフターコロナ時代の世界でアホに目を付けられず、幸せに生きていくための考え方など、時代に即した内容が満載である。

いつの時代にも、他人にちょっかいを出すアホはいるだろう。本書を参考に、華麗にアホからの攻撃をかわし、実りある人生を送ろうではないか。

著者

田村耕太郎(たむら こうたろう)
国立シンガポール大学リークワンユー公共政策大学院 兼任教授。2023年、一橋大学ビジネススクール客員教授。カリフォルニア大学サンディエゴ校、グローバル・リーダーシップ・インスティテュート フェロー。
早稲田大学卒業後、慶応大学大学院(MBA)、デューク大学法律大学院(LLM)、イェール大学大学院(MA)各修了。オックスフォード大学AMPおよび東京大学EMP修了。
山一証券会社にてM&A仲介業務に従事。米国留学を経て大阪日日新聞社社長。2002年参議院議員に当選し、2010年まで参議院議員。第一次安倍政権で内閣府大臣政務官(経済・財政、金融、再チャレンジ、地方分権)を務めた。
2010年、イェール大学フェロー、2011年ハーバード大学リサーチアソシエイト、世界で最も多くのノーベル賞受賞者(29名)を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で当時唯一の日本人研究員を歴任。2012年、日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。他、米国、シンガポール、イスラエル、アフリカのベンチャーキャピタルのリミテッド・パートナーを務める。
2014年より、国立シンガポール大学リークワンユー公共政策大学院兼任教授としてビジネスパーソン向け「アジア地政学プログラム」を運営し、20期にわたり500名を超えるビジネスリーダーたちが修了。米ミルケン・インスティテュート アジアフェローも務める。2022年よりカリフォルニア大学サンディエゴ校でもアメリカ地政学プログラムを主宰。CNBCコメンテーター、企業のSDGsスコアをAIで可視化するサービスRIMMの首席アドバイザー、世界最大のインド系インターナショナルスクールGIISのアドバイザリー・ボードメンバー。
世界のスタートアップに投資するエンジェル投資家でもあり、Web3・0、クライメートテック、フードテック、ロボット、教育関連中心にシリコンバレー、イスラエル、アフリカ、東南アジア、インドで投資を行う。スペースX社、ツイッター社、サンドボックスVR社にも投資。
シリーズ80万部突破のベストセラー『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)、『地政学が最強の教養である』(SBクリエイティブ)など著書多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    アホとの戦いは何も生み出さないばかりか、精神を消耗する。アホに絡まれてもスルーして「いたぶりがいがない」と思わせつつ、自分の人生の目標達成に集中しよう。
  • 要点
    2
    アホと正面から戦わないために、時には「戦略的なちょいギレ」が必要だ。これなら、直接対決を避けられるし、相手からコントロールされずに済む。
  • 要点
    3
    日本社会は、いったん所属した組織から抜け出しにくいうえ、同調圧力が強く、目上の人に反論しづらいという特徴がある。これこそ、日本にアホが蔓延する原因だ。
  • 要点
    4
    日本社会では「嫌われない技術」が重要だ。誰に対しても謙虚に対応し、アホに目を付けられないようにしよう。

要約

【必読ポイント!】 アホとの付き合い方

戦わずに戦う

既存の体制の中で賢く立ち振る舞うか、それとも体制を改善するために立ち上がるか。本書はどちらかと言うと前者の立場で書かれている。アホと戦っても何も生まれないし、精神を消耗するだけだからだ。

もしあなたがすべてを持ち合わせているスーパーヒーローのような人物であれば、ぜひアホと戦ってほしい。だが、多くの人はそうではないのだから、自分の人生の目標を達成することを最優先にするべきだ。敵をつくらず味方を増やし、アホも巻き込んで、人生の目標を達成する、戦わずに戦うという道を戦略的に選ぶのだ。

「いたぶりがいがない」と思わせる

アホは「いい人」や「弱い人」をいじめたがる。相手の怒りやくやしさ、悲しさが見えるとますます調子に乗るため、全くこたえていない様子を見せることが最高の攻撃となる。スルーを決め込み、「いたぶりがいがない」と思わせるのがベストな対応だ。

そのためにも、自分の目的に集中しつつ、アホに対してもリスペクトを持って、楽しく、親切にし続けよう。淡々とした態度を貫けば、アホは攻撃をやめるだろう。

余計なことを言わないようにして、つけ入る隙を与えないのも有効だ。言い換えれば、感じよく沈黙に耐えること。常に何食わぬ顔をし、余計なことは言わない人ほど恐ろしいものはない。逆に、ギャンギャン吠える人は小物だと心得よう。

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要約公開日 2023.08.07
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.Copyright © 2023 田村耕太郎 All Rights Reserved. 本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権は田村耕太郎、株式会社フライヤーに帰属し、事前に田村耕太郎、株式会社フライヤーへの書面による承諾を得ることなく本資料の活用、およびその複製物に修正・加工することは堅く禁じられています。また、本資料およびその複製物を送信、複製および配布・譲渡することは堅く禁じられています。
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