コンサル0年目の教科書

誰も教えてくれない最速で一流になる方法
未読
コンサル0年目の教科書
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誰も教えてくれない最速で一流になる方法
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未読
コンサル0年目の教科書
著者
出版社
出版日
2023年09月07日
評点
総合
3.3
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

早く一流にならなければ仕事は楽しくない。一流になるまでの修業期間を短く、かつ楽しいものにしよう――本書の冒頭で、著者の古谷昇氏はそう語っている。この主張に賛成する人は決して少なくないはずだ。

新しい仕事には必ず修業期間が生じる。新卒入社であれ中途入社であれ、長く在籍している会社で挑戦する新たな業務においてさえ、つらく厳しい修業は必要だ。個人差はあれど、修業期間は長く、そのつらさに耐えきれず仕事を辞めてしまう人も少なくない。そんな前提のもと、著者は本書で、修業を短く楽しいものにするためのコツを教えてくれる。

そのうちの一つが、プレゼンのコツだ。古谷氏によると、プレゼンのコツはたった3つ。「声を大きく」「スライドを見ない」「テンポを変える」だけだ。シンプルなコツのように思えるが、この3つには、言葉以上の意味がある。たとえば「テンポを変える」を心がけると、強調したいこととそうでないことが自ずと整理されるのだ。

本書では、長くコンサルティング業界の第一線で活躍してきた著者が、「コンサル0年目」の人のために「最速で一流になる方法」を惜しげもなく明かしてくれる。まさに「コンサル0年目」である人はもちろん、その他の業種・業界のビジネスパーソンにとっても、大いにヒントになるだろう。修業期間をひょいと乗り越え、少しでも早く一流のビジネスパーソンになりたい方にぴったりの一冊だ。

著者

古谷昇(こたに のぼる)
1956年、東京都生まれ。1981年、東京大学大学院工学系研究科修士課程修了(計数工学修士)。1987年、スタンフォード大院経営工学修士(MS)。1981年、ボストンコンサルティンググループ(BCG)入社。1991年、同社ヴァイス・プレジデント就任。同社シニア・ヴァイス・プレジデントを経て、2000年、株式会社ドリームインキュベータ(DI)設立、代表取締役に就任。BCG時代は、医薬、消費財、自動車をはじめ、さまざまな分野で、新規事業戦略、営業・マーケティング戦略、研究開発戦略といった数々の戦略策定及び実行を支援。DIでは、大企業に対して技術シーズの事業化や組織戦略を手がける一方、ベンチャー企業に対して上場支援などを行う。現在、参天製薬(株)、(株)ジンズホールディングス、サンバイオ(株)、(株)メドレーの社外取締役を務める。また、PEファンドのアドバイザーやベンチャー企業へ投資、経営アドバイスなども行っている。共著に『知恵は金なり』(PHP研究所)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    議論には定量化が不可欠だ。数字に落とし込まない限り、いつまで経っても結論は出ない。
  • 要点
    2
    課題を正しく設定できれば、問題は解決したも同然である。課題→仮説→検証のサイクルを何度も繰り返しながら、仮説を少しずつ正解に近づけていく。
  • 要点
    3
    プロジェクトの基本は、きちんとした「ハードな管理」ではなく、緩い「ソフト管理」だ。ソフトな管理をするためには、プロジェクト期間を「初期」「中期」「後期」に分けて、それぞれの期間でやるべきことや大切にしたいことを決めるとよい。

要約

短期間で一流になる方法

修業期間を短く、楽しいものにする

新卒で会社に入ったとしても、先輩や上司が丁寧に仕事のイロハを教えてくれるわけではない。聞かないと何も教えてもらえないのが普通だし、誰しも失敗しながら仕事を覚えていくものだ。その結果、新卒たちは、少なくとも2、3年の現場経験を経てようやくビジネスの現実に気づきはじめることになる。

ところが、ビジネスの真実を理解して仕事の楽しさがわかってくるのはもっと後、入社から10年ほど経って“一流”になってからだ。この域に達することができないまま、修業期間の長さに耐えかねて会社を辞めていく人も多い。

一流になるまでの修業期間をもっと短く、もっと楽しいものにしよう――。これが本書の最初のテーマである。

プレゼンの3つのコツ
itakayuki/gettyimages

修業期間をもっと短く楽しいものにする方法の筆頭は、プレゼンテーションのやり方である。

プレゼンが下手な人ははなはだ損をする。たとえ非常に仕事ができて、いいアイデアをたくさん持っていたとしても、それをうまく伝えられなければ決して評価されないどころか、「できない人」というレッテルを貼られてしまうことさえある。

プレゼンにおいては「声を大きく」「スライドを見ない」「テンポを変える」の3つだけ押さえておけばいい。

まず「声を大きく」だ。声を大きくするだけで、プレゼンのレベルは大きく上がる。声にハリが出て、意思がよく伝わるようになり、説得力が出るからだ。

2つ目は「スライドを見ない」だ。視線が聞き手のほうを向いていると説得力が増すし、聞き手の反応に応じて軌道修正ができる。

3つ目は「テンポを変える」だ。話にメリハリをつけて、聴衆を飽きさせないようにすることが目的だ。テンポを意識することにより、自然と「自分が強調したいことは何か」が見えてくるのもメリットである。

【必読ポイント!】 戦略的思考のポイント

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要約公開日 2024.01.08
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