新卒で会社に入ったとしても、先輩や上司が丁寧に仕事のイロハを教えてくれるわけではない。聞かないと何も教えてもらえないのが普通だし、誰しも失敗しながら仕事を覚えていくものだ。その結果、新卒たちは、少なくとも2、3年の現場経験を経てようやくビジネスの現実に気づきはじめることになる。
ところが、ビジネスの真実を理解して仕事の楽しさがわかってくるのはもっと後、入社から10年ほど経って“一流”になってからだ。この域に達することができないまま、修業期間の長さに耐えかねて会社を辞めていく人も多い。
一流になるまでの修業期間をもっと短く、もっと楽しいものにしよう――。これが本書の最初のテーマである。
修業期間をもっと短く楽しいものにする方法の筆頭は、プレゼンテーションのやり方である。
プレゼンが下手な人ははなはだ損をする。たとえ非常に仕事ができて、いいアイデアをたくさん持っていたとしても、それをうまく伝えられなければ決して評価されないどころか、「できない人」というレッテルを貼られてしまうことさえある。
プレゼンにおいては「声を大きく」「スライドを見ない」「テンポを変える」の3つだけ押さえておけばいい。
まず「声を大きく」だ。声を大きくするだけで、プレゼンのレベルは大きく上がる。声にハリが出て、意思がよく伝わるようになり、説得力が出るからだ。
2つ目は「スライドを見ない」だ。視線が聞き手のほうを向いていると説得力が増すし、聞き手の反応に応じて軌道修正ができる。
3つ目は「テンポを変える」だ。話にメリハリをつけて、聴衆を飽きさせないようにすることが目的だ。テンポを意識することにより、自然と「自分が強調したいことは何か」が見えてくるのもメリットである。
会社を大きく儲けさせるためには、思い切った戦略的思考が欠かせない。本書で紹介される「戦略づくりの五大ポイント」のうち、要約では2つを取り上げる。
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