「思考」が整う

東大ノート。

未読
東大ノート。
「思考」が整う
東大ノート。
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東大ノート。
出版社
ダイヤモンド社

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出版日
2023年10月03日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

ノートの取り方は人それぞれであり、用途や目的によっても変わってくる。また、その自由度の高さから、世の中には多くの「ノート術の本」が出ていて目移りしてしまう。

本書は「東大生1000人以上のノートとメモ」を徹底分析し、その極意をまとめた一冊だ。著者は『「読む力」と「地頭」がいっきに身につく 東大読書』など、数々の「東大本」を著している西岡壱誠氏である。偏差値35から東大を目指して猛勉強するも、2年連続で不合格。そこで東大生50人に「ノートを見せてください!」と頼みこみ、それをもとに編み出した勉強法・思考法によって見事合格したという異色の経歴の持ち主だ。

本書が目指すところは「頭がいい人になるためのノート作り」である。著者によると、ノートにはその人の思考回路や思考の型が如実に表れるという。東大生たちが“何気なく”まとめているノートは、彼らの「頭の中」そのものなのである。

この「東大ノート」は、「分解・整理」「記憶・暗記」「理解・定着」の目的に応じた3冊に分けられる。極力情報を凝縮させて1冊にまとめるという方法もあるが、著者は複数のノート作りを推奨している。目的を明確にし、そのために情報を取捨選択していくことで、効率的に記憶し、知識を使えるものにすることができるのだという。

「ノートはいつもぐちゃぐちゃ」「勉強しているのに結果が出ない」という方は、本書をぜひ手に取ってほしい。勉強、仕事、資格試験など、大いに活用できること請け合いだ。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

西岡壱誠(にしおか いっせい)
1996年生まれ。東京都出身。
偏差値35から東京大学を目指すも、現役・1浪と、2年連続で不合格。
崖っぷちの状況で開発した「暗記術」「読書術」「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大(文科二類)合格を果たす。
そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。
全国20校以上の中学校と高校で学生たちに思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。
また、YouTubeチャンネル「ドラゴン桜チャンネル」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。
著書はシリーズ累計40万部突破の『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』(東洋経済新報社)ほか多数。
TBS系日曜劇場『ドラゴン桜』脚本監修。

本書の要点

  • 要点
    1
    東大生がノートを取るのは、情報を整理して理解し、知識を自分のものにするためである。
  • 要点
    2
    メモノートの目的は「分解と整理」である。まず全体のタイトルをつけて、ランダムな情報を一定のルールに従って順序立てをしよう。
  • 要点
    3
    インプットノートは「記憶と暗記」を目的とする。同類のものをまとめることで、効率よく記憶することができる。
  • 要点
    4
    アウトプットノートの原則は「言い換え」である。大事だと思う部分を抽出し、自分の言葉で言い換える。こうすることで理解が深まり、情報を自在に使えるようになるはずだ。

要約

【必読ポイント!】東大生はノートをどう取っているのか

ノートを取る目的

多くの人にとって、ノートやメモを取る理由は「1回で覚えられないから、あとでチェックできるように」というものではないだろうか。だが今の時代、スマホで写真も撮れるし録音してアプリで文字起こしすることもできる。「あとからチェック」が目的なら、ノートを取る時間は無駄でしかないはずだ。

東大生がノートやメモを取るのは、「咀嚼」するためである。手に入れた情報を整理して理解し、説明できるように変換する。つまりは知識を自分のものにすることが目的なのだ。

東大生は「3冊のノート」を使い分けている
dolgachov/gettyimages

硬い食べ物を嚙み砕くのに丈夫な歯が必要なように、情報を分解して理解するには、それなりの「歯」を持たなければならない。そういう意味では、東大生は「歯が丈夫」である。どんなに難しい情報も噛み砕いて、飲み込みやすい状態にしてしまうからだ。東大生にとって、ノートやメモは「歯」だともいえる。

歯は食べるものによって使い方が変わってくる。それと同じで、情報もタイミングによって「食べ方」が変わる。東大生は段階に応じて「メモノート」「インプットノート」「アウトプットノート」の3冊のノートを使い分けているのである。

次章からは、この3冊のノートの概要と作り方を説明していく。

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要約公開日 2024.02.09
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