「どうして口のうまい奴の意見ばかり重宝されるのか」「自分の意見に耳を貸してもらえない」「話し合いに入っていくことができない」「不用意な発言をして、場をしらけさせてしまいがち」などと、うまく意見が言えなくて悩んでいる人もいるだろう。そんな人は、タイプごとに適切な対策をとるとよい。本書では、4つのタイプに分けて適切な対策を紹介している。
(1)相手を優先しすぎて、自分を後回しにしてしまう「相手優先タイプ」
(2)入念に調べてからでないと発言できない「慎重・考えすぎタイプ」
(3)自信がなくて主張することが苦手な「自己肯定感低めタイプ」
(4)余計なこと言ってあげ足を取られてしまう「素直すぎ・考えなさすぎタイプ」
相手優先タイプの人は、「ノー」と言えずに、いろいろと押しつけられがちだ。「今回は自分が譲ったから、次回は相手が譲ってくれるだろう」と期待しているのかもしれないが、他人から見たら「やさしい人」ではなく、単なる「気が弱い人」でしかない。このことを認識したうえで、自分なりの戦い方を身につけよう。
このタイプの人が心がけてほしいことの一つが、「第三者を常に入れる」ことである。会社でも友達付き合いでも、1対1でやりとりするのは避け、ほかの誰かにも聞いてもらうようにする。メールやグループチャットの場合は、上司をCCの宛先に加えて送るのも一つの手だ。
たとえば、かなり忙しいタイミングで、課長から急ぎの仕事を頼まれたとしよう。そんな時に「残業すればなんとかなるかもしれません」と引き受けていては、自分の仕事が手いっぱいになってしまうばかりか、残業が多すぎると指摘される可能性さえある。
そのような事態に陥らないためには「部長からは、残業を減らしてほしいと言われていましたから、そこのフォローはお願いしますね」「私から部長をCCに入れて課長宛てにメールしますので、それに返信してください」と言えばいい。こうすれば、テキストにやりとりを残せるうえ、「裏切ってはいけない相手だ」と思わせることができる。
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