いま日本では、仕事をしたくない人が増えている。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「若者のワークスタイル調査」によれば、「できれば仕事をしたくない」と答えた25~34歳の割合は2001年から20年の間に著しく増加している。また、正社員と非正社員の比較分析では、賃金が高い正社員ほどやる気がないこともわかっている。
さらに衝撃的なのが、本調査の対象者の年収は30代前半で711万円とかなり高額であるという点だ。日本全体を見回せば、30代で700万円以上稼ぐ人は1割未満である。そんな成功の切符を手にしている希少な超エリート集団ほど、やる気を失ってしまっているのだ。
なぜ、このようなことが起きているのだろうか。理由のひとつには、「組織社会化過程の欠損」が挙げられる。
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