すべての時間は「幸福の時間」「投資の時間」「役割の時間」「浪費の時間」の4つに分けられる。
幸福の時間は、やりたいこと、喜びを得られることをして幸せを感じる時間。
投資の時間は、目的のために努力している時間。
役割の時間は、やらなければいけないことをしている時間。
浪費の時間は、無意識に過ごしてしまうムダだと感じる時間だ。
顔を洗う、口をゆすぐ、家族と会話をする……仕事のある日の朝の時間を4つの時間に仕分けてみると、どうなるだろう?
特定の行為にかける時間を4つの時間のうちどれにしたいかは、自分次第で変えられる。たとえば「顔を洗う」時間は、多くの人にとっては、目を覚ます、顔を清潔にするといった「役割の時間」だ。でももし、洗面台に香りのいい石鹸やアロマオイルを数種類用意し、その日の気分で使い分けてみるとしたら、「幸福の時間」に変換できるだろう。
このように、時間への意識を変えることを著者は「時間磨き」と呼ぶ。日常のさまざまな時間を磨き、そこに喜びや幸せを感じていけば、パーフェクトな1日を実現できるはずだ。
自分の時間がどう構成されているかを知るためには、4つの時間をどう配分しているかを示す「時間のポートフォリオ」をつくるとよい。「時間のポートフォリオ」を円グラフにすると、時間の過ごし方が「見える化」し、理想と現実のギャップが明らかになる。
現状を把握したら、理想の「時間のポートフォリオ」も書いてみよう。理想の時間配分がわかれば、あとは意識と行動を変え、現実とのギャップを埋めていくだけだ。
4つの時間を意識すると、時間の選び方が変わる。
ある男性が、ふと入った喫茶店で「昔ながらのプリン」というメニューを見つけたとしよう。彼は硬いプリンが好きだ。最近のプリンはとろとろ系が多いが、このプリンは好みに近く、そそられる。ちょうど小腹がすいており、プリンを食べたら幸せに違いない。
一方で、彼は3日前からダイエットを始めたばかりだ。今回は絶対成功させたいから、ここはガマンしたほうがいいだろう。
さてこのシチュエーション、あなたならどちらを選ぶだろう?
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