P.F.ドラッカーは、マネージャー(リーダー)を「組織の成果に責任を持つ者」と定義した。組織の成果に責任を持つためにはどのような行動が必要だろうか。著者の主張するポイントは2つだ。
1つは「ビジネスの成果を最大化する」こと。予算やメンバー、時間が限られた条件下でも最大の成果を上げることが求められる。成果は単に売上や利益だけとは限らない。自分たちにとってのビジネスの成果とは何かを考えるようにしたい。
もう1つは「チームメンバーを育成し、メンバーのスキルアップとキャリアアップを実現する」ことである。リーダーはメンバーの人生を預かる存在だと心得よう。
リーダー1年目の人は、仕事の全体像を把握するために仕事を整理しよう。リーダーのマネジメント対象は次の4つに分類できる。
(1)メンバー・マネジメント:業務の割り振り、育成、キャリア支援、メンタルケア
(2)チーム・マネジメント:仕事のアサインやチームビルディング
(3)ビジネス・マネジメント:戦略立案や実行、進捗管理
(4)セルフ・マネジメント:リーダー自身の成長とキャリアアップの取り組み
大切なのはこの4つに「時間軸の視点」を入れることだ。プロジェクトの進捗管理を週次、マネジメント報告を月次で行うなど、どんなサイクルで回していくかを意識しよう。
近年、「責任を負いたくない」「出世に興味がない」といった理由から、リーダーになりたくないという人が増えている。たしかに、リーダーの仕事には不条理なことは多い。だが、総じてリーダーの仕事は楽しく、やりがいに満ちている。
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