脳を最適化すれば能力は2倍になる

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脳を最適化すれば能力は2倍になる
出版社
出版日
2024年05月09日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

仕事のやる気が起きない、どうしても早起きできない、やってもやっても仕事が終わらない、いいアイデアが浮かばない。これらはビジネスパーソンの多くが抱える悩みだろう。本書を読めば、これらの悩みを解決するヒントが得られるはずだ。

本書の著者は『アウトプット大全』や『神・時間術』、『精神科医が教える 幸せの授業』などといったベストセラーで知られる精神科医、樺沢紫苑氏だ。次々にヒット作を上梓する樺沢氏の今作のテーマは「脳内物質」。脳内物質をうまく分泌させ、仕事の精度と速度を上げる科学的な方法を教えてくれる。

私たちの脳内には100種類以上の脳内物質が存在しているそうだ。本書ではそのうち、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、メラトニン、アセチルコリン、エンドルフィンの7つを取り上げている。樺沢氏によると、これら7つの脳内物質は「あなたのモチベーションや働き方を変え、あなたの人生まで変えてくれる奇跡の物質」であるという。

たとえば「仕事のやる気が起きない」という悩みを手っ取り早く解決したいなら、運動によってドーパミンを分泌させるのが効果的だそうだ。そう言われると、昼休み、最寄りのコンビニではなく少し遠いカフェでコーヒーを調達しようかという気持ちになってくる。

本書ではこのように、樺沢氏の他の著作と同様、科学的な裏づけのあるノウハウがわかりやすく紹介される。どれも「ちょっと試してみよう」と思える、楽しそうなものばかりだ。科学的に効果のある仕事術を取り入れ、仕事をサクサク進めたい人にぴったりだ。

著者

樺沢紫苑(かばさわ しおん)
精神科医、作家。
1965年札幌生まれ。札幌医科大学医学部卒。2004年から米国シカゴのイリノイ大学精神科に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信によるメンタル疾患の予防」をビジョンとし、YouTube(50万人)、メールマガジン(12万人)など累計100万フォロワーに情報発信をしている。著書49冊、累計発行部数240万部のベストセラー作家。シリーズ累計100万部の『アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)をはじめ、『神・時間術』(大和書房)、『ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)、『言語化の魔力』(幻冬舎)、『読書脳』『記憶脳』(サンマーク出版)など話題書多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    ドーパミンは、目標を達成したときだけでなく、目標を設定したときにも分泌される。短期間で実現可能な目標を立てて、一つひとつクリアしていくのがおすすめだ。
  • 要点
    2
    朝起きてからの2~3時間は「脳のゴールデンタイム」と呼ばれる時間帯であり、仕事の効率が3倍ほどにもなる。この時間帯を有効活用したいなら、セロトニンを活性化させるとよい。
  • 要点
    3
    アイデア力を高めるには、好奇心を刺激して、シータ波を出すのが効果的だ。ランチでは、積極的に新しい店を開拓し、好奇心を刺激しよう。

要約

働き方と脳の関係

人生を変える7つの脳内物質
文響社提供

人間の脳には100以上もの脳内物質が存在する。

本書ではそれらのうち、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、メラトニン、アセチルコリン、エンドルフィンの7つを紹介する。この7つはあなたのモチベーションや働き方を変え、さらには人生まで変えてくれる奇跡の物質だ。要約ではこの7つのうち、ドーパミン、セロトニン、アセチルコリンを活用した仕事術を取り上げる。

【必読ポイント!】 モチベーションを上げる「ドーパミン仕事術」

幸せになる方法は「ドーパミンを出す」こと

私たちが幸せを感じるのは、ドーパミン、オキシトシン、セロトニンが分泌されたときだ。

つまり、幸せは誰かからもらうものでも、どこかで手に入るものでもない。ドーパミンやオキシトシン、セロトニンを分泌させることによって、幸せな気分になれるのである。

ドーパミンが分泌されるのは、目標を達成したときだ。目標を達成すると、脳内でドーパミンが分泌され、幸福感に満たされる。さらに言えば、目標や計画を立てた時点で、すでにドーパミンは分泌されている。

ドーパミンの「報酬サイクル」が人を成長させる
文響社提供

やる気やモチベーションは、脳のほぼ真ん中にある小さな部位「側坐核(そくざかく)」が興奮したときにアップする。側坐核が興奮するのは、報酬をもたらす刺激を得たときだ。具体的には、楽しかったり、うれしかったり、仕事で何かを達成したり、人からほめられたり、人から愛されたりしたときである。

人間は充分な報酬をもらわないと、仕事をやる気にならない生き物だ。脳も同じで、ドーパミンは充分な報酬がないと働かない。脳にやる気を出させるためには、意図的に報酬を与える必要がある。

報酬とドーパミン分泌の関係はサイクル状になっている。特定の行動をとることで快感が得られると脳が学習し、さらなる快感を求めて同じ行動をとるようになる。しかも2度目の行動では、より大きな快感を得られるように工夫する。こうして「快感を得るための創意工夫」をくり返す過程で、多くのことを学び、自己成長するのだ。

この一連のサイクルを、ドーパミンの「強化学習」と呼ぶ。ドーパミンの強化学習は、人間のモチベーションアップや自己成長に不可欠なものだ。

ドーパミンを分泌させる7つのステップ

ドーパミンを分泌させるステップは7つから成る。

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要約公開日 2024.08.26
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