人間の脳には100以上もの脳内物質が存在する。
本書ではそれらのうち、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、メラトニン、アセチルコリン、エンドルフィンの7つを紹介する。この7つはあなたのモチベーションや働き方を変え、さらには人生まで変えてくれる奇跡の物質だ。要約ではこの7つのうち、ドーパミン、セロトニン、アセチルコリンを活用した仕事術を取り上げる。
私たちが幸せを感じるのは、ドーパミン、オキシトシン、セロトニンが分泌されたときだ。
つまり、幸せは誰かからもらうものでも、どこかで手に入るものでもない。ドーパミンやオキシトシン、セロトニンを分泌させることによって、幸せな気分になれるのである。
ドーパミンが分泌されるのは、目標を達成したときだ。目標を達成すると、脳内でドーパミンが分泌され、幸福感に満たされる。さらに言えば、目標や計画を立てた時点で、すでにドーパミンは分泌されている。
やる気やモチベーションは、脳のほぼ真ん中にある小さな部位「側坐核(そくざかく)」が興奮したときにアップする。側坐核が興奮するのは、報酬をもたらす刺激を得たときだ。具体的には、楽しかったり、うれしかったり、仕事で何かを達成したり、人からほめられたり、人から愛されたりしたときである。
人間は充分な報酬をもらわないと、仕事をやる気にならない生き物だ。脳も同じで、ドーパミンは充分な報酬がないと働かない。脳にやる気を出させるためには、意図的に報酬を与える必要がある。
報酬とドーパミン分泌の関係はサイクル状になっている。特定の行動をとることで快感が得られると脳が学習し、さらなる快感を求めて同じ行動をとるようになる。しかも2度目の行動では、より大きな快感を得られるように工夫する。こうして「快感を得るための創意工夫」をくり返す過程で、多くのことを学び、自己成長するのだ。
この一連のサイクルを、ドーパミンの「強化学習」と呼ぶ。ドーパミンの強化学習は、人間のモチベーションアップや自己成長に不可欠なものだ。
ドーパミンを分泌させるステップは7つから成る。
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