言語によって習熟度の違いはあるが、著者は12ヵ国語で「ネイティブの人たちとおしゃべりする」ことや「ブログやSNSなどのライトな文章を読む」ことができる。学校で英語を習っていたときは少しも楽しいと思えなかったという著者が、なぜ12ヵ国語を習得することができたのか。
著者が最初に習得した言語はスペイン語だ。もともと音楽が好きだった著者は、大学に入学した頃に流行っていたスペイン語の歌に、それまで聴いていた音楽とは違う魅力を感じていた。歌詞をスペイン語のまま理解したいと思ったのが、スペイン語に対する興味の始まりだった。また、スペイン語は多くの国で公用語となっており、5億人という話者の多さも魅力の一つだった。
まずは文法書や単語集などを活用してスペイン語を学習してから、ネイティブのスペイン語に耳を慣らすためにスペイン語の映画やドラマも取り入れた。その後、思い切ってスペインの大学に入学し、毎日ネイティブと会話していくなかで、リスニングやスピーキングを鍛えていった。
スペイン留学中には週末を使って他の国へも旅行へ行った。著者の関心はますます広く世界に開かれ、さまざまな言語を習得したいという欲求も高まっていった。かといって、習得したい言語があるたびに現地に留学するわけにもいかない。そこで、どうしたら独学で効率的に最速で外国語を「不自由なく使えるレベル」まで高められるかを試行錯誤した。本書で紹介するのは、さまざまな言語学習経験から編み出した、著者流の最強の学習法だ。
外国語学習の際の心得や実践法には、大きく分けて「論理的な学び方」と「感覚的な学び方」の2種類がある。前者は文法を徹底的に学んでから会話力をつける学び方、後者はフレーズや単語を覚えていくなかで自然に文法も身につけるという学び方である。どちらを選ぶかは個人の好みによるが、著者は感覚的な学びで言語を習得してきた。
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