凡人が天才に勝つ方法

自分の中の「眠れる才能」を見つけ、劇的に伸ばす45の黄金ルール
未読
凡人が天才に勝つ方法
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凡人が天才に勝つ方法
出版社
東洋経済新報社

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出版日
2023年10月03日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

あなたが「自分は天才じゃないんだ」と気づいたのは、いつのことだっただろう。きっと誰しも、自分が凡人であることに気づかされた瞬間があり、そこから凡人なりの「勝ち方」を模索しながら生きてきたのではないだろうか。本書はそんな人たちにぜひ読んでほしい一冊である。

著者のつんく♂氏は1992年にシャ乱Qとしてメジャーデビューし、「シングルベッド」「ズルい女」など4曲のミリオンセラーを記録した。1997年からはモーニング娘。のプロデューサーとしても活躍し、数々のヒットを飛ばしている。まさに誰もが認める「天才」である。

だが本書でつんく♂氏は、「結論から言うと、僕は『天才』ではありません」と語っている。曲をつくるにしても、「ひらめく」「自然に降ってくる」のではなく、とにかく「つくり出す」「絞り出す」「塗り重ねる」「削り出す」という感覚であるというのが、その理由だ。そのうえで「『凡人』だからこそ、そこに突破口がある」と考え、分析と実践を繰り返してきたという。

本書ではそんなつんく♂氏が、自分の才能の見出し方や伸びしろのある人の条件、自分の個性を磨く方法などを教えてくれる。自身も音楽家として活躍しつつ、プロデューサーとして多くの原石やプロフェッショナルを間近で見てきたつんく♂氏ならではの哲学には、誰もがハッとし、背筋が伸びることだろう。凡人としての自分を愛しつつ天才よりも大きな成果を出したいなら、今すぐ熟読すべき本である。

著者

つんく♂(つんく)
1968年10月29日生まれ、大阪府出身。音楽家、TNX株式会社代表取締役。
1988年にシャ乱Qを結成、1992年にメジャーデビューし「シングルベッド」「ズルい女」など4曲のミリオンセラーを記録。
1997年より日本を代表するヴォーカルユニット「モーニング娘。」のプロデュースを開始し、1999年には「LOVEマシーン」が176万枚以上のセールスを記録。
「ハロー!プロジェクト」をはじめ数々のアーティストのプロデュースやサウンドプロデュースを手がけ、現在JASRAC(日本音楽著作権協会)登録楽曲数は2000曲を超える。
2015年、喉頭がんにより喉頭全摘手術を受けたことを公表。2020年にメディアプラットフォームnoteにてコラムをスタートする。2021年には坂本龍一氏との共同制作で小児がん治療支援チャリティーライヴのテーマソング「My Hero ~奇跡の唄~」を発表。現在はハワイに拠点を置き、国民的エンターテインメントプロデューサーとして幅広く活躍中。
著書に『一番になる人』(サンマーク出版)、『だから、生きる。』(新潮社)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    うまくいかないのを他人や環境のせいにしてはいけない。「自分は天才でも何でもなく、平均的な能力しかないんだ」と認め、能力を磨いていこう。
  • 要点
    2
    凡人が天才に勝つには、自分の「好き」を分析し、データ化しておく必要がある。
  • 要点
    3
    モーニング娘。の初期メンバーは、どのようなプロデュースに対しても「NO(できません、やりたくないです)」とは言わなかった。モーニング娘。が成功できたのは、全員がこのスタンスだったからだ。

要約

凡人が天才に勝つための5つのステップ

(1)「自分は天才じゃない」ことを認める

著者は決して「天才」ではない。曲をつくるにしても、アイデアが自然に降ってくることはなく、「つくり出す」「絞り出す」「塗り重ねる」「削り出す」というような感覚で取り組んできた。

それでも音楽家・プロデューサーとして結果を残せたのは、自分が「天才」じゃないことに気づけたからだ。

多くの人は自分に期待しすぎている。「自分ならもっとやれるのに」「自分にはもっと才能があるのに」と、うまくいかないのを他人や環境のせいにし、努力を怠ってしまう。

まずは「自分は天才でも何でもなく、平均的な能力しかないんだ」と認めよう。そのうえで自分の能力を高める努力をしていくことが大切だ。

(2)「好き」をとことん追求する

凡人の勝ちパターンは「好き」を追求することだ。

好きなことなら、努力を厭うことなく、情熱をもって取り組める。「好き」だからこそ、他人が面倒に思うようなことでもストレスなく続けられて、最終的にはそれが「得意」な人より結果を出せるだろう。さらには、「自分は間違っているんじゃないか」と不安になりそうなときや、流行りを追いかけたくなりそうなときにも、迷うことなく前を向いて歩んでいける。

(3)大逆転を狙う
mikkelwilliam/gettyimages

「親ガチャ」「会社ガチャ」「配属ガチャ」「上司ガチャ」という言葉がある通り、世の中は不公平だ。

だが、出発地点は違っても、凡人の間に大きな差はない。マラソンで集団から抜け出すように、努力さえすれば「その他大勢の凡人軍団」から抜け出せる可能性がある。大逆転や大どんでん返しができるのが「凡人」の面白いところなのだ。

(4)「根拠のない自信」を持つ

凡人が行動力を発揮して「その他大勢の凡人軍団」をごぼう抜きするには、「根拠なき自信」や「思い込み」が必要だ。

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要約公開日 2024.09.09
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