「完璧主義の人」の特徴として、「適当が苦手」「些細なことが気になって仕方ない」「理想が高く低評価が怖い」「理想と比較してできないことや足りないことに意識が向く」といったことが挙げられる。「できることを増やして質を高めたい」という意欲は、伸ばすべき才能だ。しかし、100%完璧にできないと落ち込んでしまうのであれば、それはつらく苦しい完璧主義だ。
完璧にしたいという気持ちは、拒絶される恐怖の裏返しだ。完璧主義な自分を客観的に見つめ、気持ちをゆるめる考え方のコツを知っていこう。
他人に“イラッ”とすることは誰にでもある。しかし、次から次へとイライラしてしまうのは苦しいものだ。怒りがピキッと走ったら、そのイラッについて少し考えてみよう。「普通はこう」「こんなことするなんて信じられない」というイラッの背景には、「私の普通」が隠れてはいないだろうか。
「私の普通」「私の見解」を当てはめたときに、その通りにできない、やらない人もいる。それは尊重すべきものであるし、もっと言えばその通りにできない自分ややらない自分がいてもいい。
イラッとしたときは、他人の「部分」に自分ルールが発動しているんだな、これは自分を発見するチャンスだ!と考えてみよう。たとえば、人から感謝されずにイラッとしたら、「私は自分が感謝することを頑張っているから、他人にも感謝してほしいんだな」のように考える。自分の気持ちに気づいたら「私はそこにこだわって頑張っているんだな」と、頑張っている自分をねぎらい、共感を示す。こうすることで落ち着き、余裕を取り戻すことができる。そうすれば、イラッとした他人の「部分」への対応も考えやすくなるはずだ。
悩む人の共通点は「今の自分を否定している」ということだ。自分が描いた「こうなりたい」という理想があるから、その合格ラインに届かないと自分にダメ出しをするクセがついている。
それは向上心や責任感があるからだともいえる。しかし、厳しいほどに自分に変化を求め、成長のために責めるというやり方は、しんどいものだ。
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