著者は最近、インドネシアの小さな島へ一人旅をした。滞在している間、夜は島の西側へジョギングするのがお決まりだった。
その時間帯は沈みゆく夕日が筆舌に尽くし難い景色を見せてくれる。その景色に見入りながら、ふと思った。「なんであんなに焦って生きていたの? 夕日を眺めるだけで、こんなにも満ち足りるのに…」
旅行から戻り、余韻に浸る間もなく大量の仕事をこなして、ようやく訪れた週末。お昼を過ぎても起き上がれないほど疲れていたが、横になってばかりいてはだめだと思い、つっかけ姿で自宅前の公園まで出てみた。
陽射しがなんとも気持ちよく、目の前には白い蝶が舞っている。突然、涙がすーっと頬を伝った。インドネシアで夕日を眺めていた時間にも劣らないほど幸せなひと時だった。
インドネシアで夕焼けを見た時間は、人生において最高の体験だった。とはいえ、自分の幸せをインドネシアに依存することはできない。飛行機で7時間以上かかる場所に幸せがあるなら、年に1回しか幸せになれないからだ。
幸せは探しに行くのではなく、自分のすぐそばで見つけるものだ。ベッドルームにも、シャワーヘッドから滴る水にも、近所の公園で自らの顔に注ぐ陽射しにも、友達の笑顔にも幸せは宿っている。
本書では、毎朝ひとつずつ行えて幸せを感じられる30のルーティンを紹介している。要約ではそのうち4つを取り上げる。
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