2025年、那覇空港から車で北に1時間強のエリアに、大自然をモチーフにしたテーマパーク「ジャングリア」が誕生する。マーケティング集団の刀が創業以来取り組んできたプロジェクトだ。総事業費は約700億円。敷地面積は東京ドーム12.8個分に及び、東京ディズニーランドやUSJを上回る。
コンセプトは「パワーバカンス」。エキゾチックな沖縄の森と太陽、空気、風。都会では味わえない大自然で利用者が開放感に浸れることを重視した。
森岡が沖縄パークの構想を最初に打ち出したのは、2011年にさかのぼる。P&Gからヘッドハンティングされた森岡は、USJの運営会社ユー・エス・ジェイに入社し、再建計画を立てた。新ファミリーエリアの建設、映画「ハリー・ポッター」エリアの開業に次ぐ第3弾として位置づけたのが、沖縄パークだ。
狙いはアジアの需要の取り込みによる、アジア市場の攻略である。2015年春には構想を正式に国に伝え、国・県から同意をとりつけ、順調に進むはずだった。
ところが、約1週間後に調印を控える中、急転直下で事態は変わる。ユー・エス・ジェイが米メディア大手コムキャストに約1800億円で買収されたのだ。
3,400冊以上の要約が楽しめる