本書では潜在層向け施策として、8つの施策が紹介される。要約ではそのうち「オウンドメディア(SEO)施策」を取り上げる。
オウンドメディア(SEO)施策は、リード獲得とブランド認知度の向上を目的とした良質なコンテンツを作成・提供し、検索エンジンの上位表示を狙うことを指す。ここではそのポイントを3つ紹介したい。
1つ目のポイントは、キラーコンテンツを作ることだ。ユーザーが求める情報を提供し、SNSで拡散されるような、価値あるコンテンツを作成することが何より重要だ。メソッド型、アソート型、エッセイ型、調査レポート型、イベントレポート型、インタビュー型、事例紹介型といった型を参考に、コンテンツを企画しよう。
2つ目のポイントは、最初のうちは内部対策を最低限にすることだ。サイトの高速化、クローラー対策、パンくずリストの設置、カテゴリーの網羅的な分類、スマホUIへの対応ができていれば、ひとまず十分である。キラーコンテンツの作成を優先しよう。
3つ目のポイントは、外部対策によって他のサイトから自社サイトへのリンク(導線)を増やし、サイトの信頼性と評価を高めることだ。SNSシェアが狙えるキラーコンテンツを作り、各ページにSNSシェアのボタンを設置して、拡散を促そう。ただしこちらも、あくまでキラーコンテンツの作成が優先である。
本書では準顕在層向けの施策として、8つの施策が紹介される。要約ではそのうち2つ、ナーチャリングとメルマガを取り上げる。
まずはナーチャリングについて。ナーチャリングとは、見込み顧客(リード)を育成し、購入意欲を高めるための活動だ。ナーチャリングが正しく行われていないと、いくら新規リードを獲得しても、すぐに商談化するもの以外は無駄になってしまい、事業の成長が頭打ちになる。新規商談のうち3分の1は過去リードから獲得できる状態を目指そう。
ナーチャリングには3つの目的がある。
1つ目の目的は、顧客との信頼関係を築くことだ。信頼がなければ、顧客は企業の情報を受け取ったり、提案を検討したりすることはない。メルマガなどを通して、他社よりも圧倒的に役に立つキラーコンテンツを提供しよう。
2つ目の目的は、顧客との継続的な接触だ。定期的にコンテンツを届けることにより、顧客が自社のことを忘れないようにするとともに、いつでも接触できる状態を維持する。顧客の役に立つコンテンツを発信し続けて、顧客が購入を検討する際に真っ先に思い出してもらえるようにしたい。
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