営業してない相手から“契約したい”と言わせる マーケティングの全施策60
営業してない相手から“契約したい”と言わせる マーケティングの全施策60
営業してない相手から“契約したい”と言わせる マーケティングの全施策60
出版社
ブックダム

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出版日
2024年11月25日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

全社一丸となって営業やマーケティングに取り組み、広告費もかけているのに、思うような成果が上がらない……そう悩んでいるなら、ぜひ本書を手に取ってもらいたい。

本書の著者、田中龍之介氏は、マーケティング未経験ながら株式会社SAKIYOMIのBtoBマーケティングを立ち上げ、1カ月あたり6000件のリードを獲得できるまでに育て上げた。このほかの実績も、オウンドメディアの月間PV50万、YouTube登録者数2.9万人、Instagramのフォロワー数6.8万人など、驚くべきものばかりだ。

本書ではそんな田中氏が、BtoBマーケティングの施策を60種類、丁寧に解説する。60種類の施策は、潜在層向け施策、準顕在層向け施策、顕在層向け施策、商談改善施策の4種類に分けられており、SEOやリスティング広告といったWEB施策から、展示会、自社セミナー、テレアポ改善、代理店との協業といった昔ながらのものまで幅広い。また、マーケティングでよくある課題と解決策も示されているため、マーケティング初心者からベテランまで、どんな人にとっても学び多き一冊である。

本書の第1章のタイトルは「マーケが弱い=不戦敗になる時代」。ショッキングなコピーだが、今や顧客の57%が商談の前に意思決定をしているというデータを見れば、誰もが納得するはずだ。不戦敗に陥りたくないなら、本書を手に取り、自社のマーケティング戦略を見直してみてはどうだろう。

著者

田中龍之介(たなか りゅうのすけ)
株式会社SAKIYOMI執行役員CMО
BtoBマーケティングを全てゼロから立ち上げ、6000件/月のリードを獲得。
▼自社マーケの実績
・オウンドメディア:月間50万PV
・YouTube:2.9万人
・Instagram:6.8万人
・広告のCPA:500円台
・新規事業:複数立ち上げ全て初月から黒字化を達成
・広告費なしで毎月1000件以上のリード獲得
マーケティング未経験ながらも、あらゆるジャンルでゼロから試行錯誤を続け、全ジャンル自ら手を動かしながら上記の成果を創出。

本書の要点

  • 要点
    1
    SEO施策において最も大切なのは、キラーコンテンツを作ることだ。SNSで拡散されるような、価値あるコンテンツを作成しよう。内部対策と外部対策よりもキラーコンテンツの制作が優先だ。
  • 要点
    2
    ナーチャリングが正しく行われていないと、いくら新規リードを獲得しても無駄だ。獲得したリードをナーチャリングし、新規商談のうち3分の1は過去リードから獲得できる状態を目指そう。
  • 要点
    3
    顧客からの問い合わせや資料ダウンロードが発生した際には、5分以内に架電すべきだ。ある調査では、架電対応が「5分以内」か「10分後以降」かでアポ率の差が400%にもなることがわかっている。

要約

潜在層向け施策

オウンドメディア(SEO)施策

本書では潜在層向け施策として、8つの施策が紹介される。要約ではそのうち「オウンドメディア(SEO)施策」を取り上げる。

オウンドメディア(SEO)施策は、リード獲得とブランド認知度の向上を目的とした良質なコンテンツを作成・提供し、検索エンジンの上位表示を狙うことを指す。ここではそのポイントを3つ紹介したい。

1つ目のポイントは、キラーコンテンツを作ることだ。ユーザーが求める情報を提供し、SNSで拡散されるような、価値あるコンテンツを作成することが何より重要だ。メソッド型、アソート型、エッセイ型、調査レポート型、イベントレポート型、インタビュー型、事例紹介型といった型を参考に、コンテンツを企画しよう。

2つ目のポイントは、最初のうちは内部対策を最低限にすることだ。サイトの高速化、クローラー対策、パンくずリストの設置、カテゴリーの網羅的な分類、スマホUIへの対応ができていれば、ひとまず十分である。キラーコンテンツの作成を優先しよう。

3つ目のポイントは、外部対策によって他のサイトから自社サイトへのリンク(導線)を増やし、サイトの信頼性と評価を高めることだ。SNSシェアが狙えるキラーコンテンツを作り、各ページにSNSシェアのボタンを設置して、拡散を促そう。ただしこちらも、あくまでキラーコンテンツの作成が優先である。

準顕在層向け施策

ナーチャリング
ブックダム提供

本書では準顕在層向けの施策として、8つの施策が紹介される。要約ではそのうち2つ、ナーチャリングとメルマガを取り上げる。

まずはナーチャリングについて。ナーチャリングとは、見込み顧客(リード)を育成し、購入意欲を高めるための活動だ。ナーチャリングが正しく行われていないと、いくら新規リードを獲得しても、すぐに商談化するもの以外は無駄になってしまい、事業の成長が頭打ちになる。新規商談のうち3分の1は過去リードから獲得できる状態を目指そう。

ナーチャリングには3つの目的がある。

1つ目の目的は、顧客との信頼関係を築くことだ。信頼がなければ、顧客は企業の情報を受け取ったり、提案を検討したりすることはない。メルマガなどを通して、他社よりも圧倒的に役に立つキラーコンテンツを提供しよう。

2つ目の目的は、顧客との継続的な接触だ。定期的にコンテンツを届けることにより、顧客が自社のことを忘れないようにするとともに、いつでも接触できる状態を維持する。顧客の役に立つコンテンツを発信し続けて、顧客が購入を検討する際に真っ先に思い出してもらえるようにしたい。

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要約公開日 2025.01.17
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