感謝脳
感謝脳
なぜ「感謝する人」だけが夢を現実にするのか
感謝脳
出版社
出版日
2024年12月20日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

感謝をすることで人生が好転する。「ありがとう」の多い職場はエンゲージメントが高い――。「感謝の力」は様々な場面で耳にするが、「なぜそうなのか」について体系的に語られることはほとんどない。

本書は、精神科医の樺沢紫苑氏と感謝研究家の田代政貴氏がタッグを組み、あらゆる側面から「感謝」による効果とその科学的根拠を明かした一冊だ。

感謝の効果は山のようにあるが、その1つが「心身の健康」だ。ある研究によると、感謝の気持ちを持ちやすい人ほど良い睡眠が取れるという。さらに、ストレスの軽減や自己肯定感の向上にもつながる。本書では、感謝が心身にもたらす影響について、エビデンスとともに示されている。

感謝の対象は「誰かにしてもらったこと」に限らない。それは“初歩的な感謝”であり、当たり前のことやネガティブな事象にも感謝をすることがポイントだ。住む家がある、きれいな水を飲める、同僚が笑顔で挨拶してくれる。あまりにも当たり前で見過ごしてしまう「今、ここにある」ものに対して、どれだけ感謝の心を持てるか。「いやだな」と思うことにも「良いこと」を見出し、学びにつなげられるか。これが「感謝脳」になる重要な観点だ。

とはいえ、「つい感謝することを忘れてしまう」という人もいるだろう。そんな人は、寝る前に「感謝日記」をつけてほしい。1日3つ、各1行、小さな感謝を記していく。これを続けるだけで自然と感謝体質になり「感謝脳」に近づくことができるという。

本書を読めば、感謝したくてうずうずしてくるはずだ。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

樺沢紫苑(かばさわ しおん)
精神科医、作家。1965年札幌生まれ。札幌医科大学医学部卒。2004年から米国シカゴのイリノイ大学精神科に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信によるメンタル疾患の予防」をビジョンとし、YouTube(約60万人)、メールマガジン(12万人)など累計110万フォロワーに情報発信をしている。著書51冊、累計発行部数260万部のベストセラー作家。シリーズ累計100万部の『アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)、『ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)など多数。『精神科医が見つけた3つの幸福』、その図解版『精神科医が教える幸せの授業』(飛鳥新社)もシリーズ累計10万部を超えている。

田代政貴(たしろ まさたか)
コミュニティづくりと感謝の専門家。「ありがとうでつながる」をテーマにしたコミュニティを運営。また、海外含め21都市で8800人以上を繋げてきたビジネスマッチングプロデューサー。
福岡在住。三人兄弟の長男。次男はウクレレ奏者兼プレーヤー。三男はサッカー元日本代表という異色の三兄弟。地元福岡から僅か5年で海外含め全国21都市に広がったビジネスマッチング交流会「ふくびき会」は、日本におけるマッチング交流会の草分け的存在。数万人のビジネスマンと直に関わる中で感謝の重要性に気づき、日々研究を深めている。
著書にコミュニティ作りを初めて体系化した『コミュニティパワー』(KADOKAWA)、『Facebookで集客・売上をアップする方法』(ソーテック)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    「感謝脳」とは、日常の「当たり前のこと」や、ピンチや逆境にも「ありがとう」と思える状態を指す。
  • 要点
    2
    感謝をすることで心身の健康に良い効果をもたらすことが、様々な研究で明らかにされている。
  • 要点
    3
    感謝には「親切への感謝」「日常への感謝」「逆境への感謝」の3つのステージがある。
  • 要点
    4
    感謝することで3つの幸福物質(セロトニン、オキシトシン、ドーパミン)が分泌される。
  • 要点
    5
    「感謝日記」をつけると日常への感謝の心が生まれ、人の小さな親切心に気づけるようになる。

要約

「感謝」とは何か

感謝の反対は「当たり前」(田代)

私たちの日常は「当たり前」であふれている。お金持ちになっても、いつかそれは「当たり前」になってしまう。幸せの基準がいつの間にか高くなり、目の前の現実が当たり前になると、幸せはいつも自分の一歩先にあるように感じてしまう。

「自分の幸せとは何か」がわかっていて、「日常の有り難さ」を自然に感じられる。そして、たとえピンチに直面しても「何が起きても、ありがとう」と思える状態が、「感謝脳」なのだ。

感謝を感じるための条件(田代)
MicroStockHub/gettyimages

「感謝」を感じるには、4つの心理学的条件を満たさなければならない。

まず、「恩恵の認識」だ。自分が受け取った恩恵は、自分以外の人や自然など、外から与えられているということを理解していること。

2つ目は、「恩恵の価値認識」である。自分が得た恩恵には高い価値があると認識していること。3つ目は、恩恵をもたらしてくれた相手の気持ちや好意を感じ取れている「恩恵の好意認識」。最後は、享受した「良いこと」には見返りが不要だということを知っている「見返りの不要認識」だ。

いただいたモノや情報に対して感謝し、それを与えてくれた相手の優しい気持ちにも感謝する。「感謝脳」はこの積み重ねでつくられていくのだ。

感謝のすごい効果

感謝の心身への科学的効果(樺沢)

感謝には大きく4つの効果がある。「心の健康」「身体の健康」「仕事の向上」、そして「会社の改善」だ。ここでは「心の健康」と「身体の健康」について解説したい。

「心の健康」でもっとも顕著なのは睡眠の改善だ。健康のコツは、何と言っても「睡眠、運動、朝散歩」である。「感謝の気持ち」は睡眠の質、睡眠時間、寝付きなど、睡眠全般を改善する。

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要約公開日 2025.02.20
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