4月15日、大学4年生の「私」は、授業初日のガイダンスがすでに始まっている教室に遅れて到着した。講師の佐々木先生が単位取得の条件と評価基準について説明しているのを聞くと、この授業はいわゆる「楽単」のようだった。それを確認した私は、安心してスマホを見始めた。
その日佐々木先生は、「ChatGPT」というツールについて説明した。授業後の課題は「ChatGPTを使って何をしたいか?」。そこで、ChatGPTを使って「怠け癖がある大学生が仕方なく書いたレポート」を書かせたところ、予想よりもユーモアに富んだレポートができあがった。軽い気持ちで取り組んだわりに、その面白さに夢中になって時間を忘れてしまうほどだった。
4月29日、佐々木先生の授業のテーマは、プログラミング言語のPythonで簡単なプログラムを作成することだった。「Google Colaboratory(Colab)」を活用し、ウェブブラウザ上でPythonコードを実行する。Excelを自動化するプログラミング(VBA)の経験がある私には、この作業は簡単で、すぐに退屈しはじめた。VBAで数当てゲームを作成したときには、完成までかなり時間がかかった。そこでふと思いついた。
「ChatGPTなら簡単に作れるのでは?」
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