目標を達成する人は、「必要か不要か」で判断する。一方、目標を達成しない人は「好き嫌い」で判断する。
仕事や営業で成果を上げたい。そう思って期のはじめに目標を立てるだろうが、それを常に達成する人と、そうでない人には根本的な考え方の違いがある。
たとえば、あなたが営業職の場合。取引先に顔も見たくないほど苦手な担当者がいたとする。あなたは、その人との接触を避けたいがために、別の企業に営業をかけようとするかもしれない。もちろん、それでもノルマは達成できるかもしれない。しかし、常に目標を達成する人は、そのような対応はしない。
取引先が増えてくると、当然、苦手なタイプの人との接触も多くなる。すると、苦手な人を避けながら数字を達成するやり方には、いずれ限界がくる。
常に目標を達成するには、自分の好き嫌いではなく、「成果を上げるために必要か不要か」で判断する必要がある。まず、そのマインドを持つことが、仕事のプロフェッショナルになる第一歩だ。
著者はあるとき、「成功者とそうでない人は何が違うのか」を真剣に考えた。そこで出た結論は、「妥協の質と量の違い」である。目の前の課題に対して、妥協してもいい課題とそうでない課題を区別するポイントが違うのではないか。そう思ったのだ。
たとえば、ランチで入った店が満席だったら、「まあいいか」と別の店に行く。これは成功者もそうでない人も同じだろう。しかし、売り上げが目標額に到達しない、商品開発の期日に間に合わないといった「重要な課題」については、決して妥協しないのではないだろうか。
誰もが認める成功者であるビル・ゲイツは、かつて「成績の悪いプログラマー5%をクビにする」という施策を打ち出した。その経営手法は「強引」とも評されたが、結果としてあれだけの大成功を収めた。それを思えば、あながち間違った判断ではなかったと言える。
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