成功者に共通する第1の特徴は、自分のやっていることが大好きだということである。情熱を注げるもの、即ちあなたが愛情を感じるものならば、成功者に共通する他の7つの特徴を身につけることが非常に簡単になる。「あなたを成功に導いたものは何ですか?」と質問した時、成功者がまず口に出す言葉は「愛情」か「情熱」である。どの分野であってもどの立場にいても、真の成功者は自分の仕事を愛している。
また、情熱を注げるものを見つけたら、ダメ人間もデキる人間になれるのである。かの有名なビル・ゲイツも幼少時代は成績が悪く、喧嘩もうまく言い返せず、悶々とした人生を送っていた。彼の両親は精神分析医のカウンセリングを受けさせようと決めていたくらいだ。しかしビル・ゲイツはその後どうなっただろうか? ソフトウェアへの情熱を見出して飛躍し、マイクロソフトを立ち上げて世界中の人が知るほど有名になり、そして大富豪になった。情熱を見いだせる何かに出会えるならば、子供がスロースターターであっても全く関係ない。しかし、情熱を見いだすことが一番難しい。
第1の特徴を身につけようとするときの最大の難関は、自分が情熱を感じられるものは何かを見いだすことである。本書では自分が何を心から好きか分かっていて進む方向も決まっている人たちのことを「努力家」と呼び、まだ何が心から好きか分からない人たちを「探求者」と呼んでいる。
「探求者」では成功は遠いと思うかもしれないが、著者は「探求者」型の成功例もたくさん見つけ、「探求者」であることは大きなアドバンデージでもあると説く。なぜならば探検するうちに様々なことに遭遇し、他の人が気づかなかった「新天地」を見つけ出すことも多いからだ。
とにかくまだ見ぬ未知の情熱を求め歩み続け観察をすれば、天職にはまる時がくる。この時に重要なことは心に従うことで、財布に従うことではない。高額な給料だけに飛びついた場合、そこに成功は見いだせない。真に自分を駆り立ててくれるのは、名声でもお金でもなく情熱なのである。
成功者に見られる第2の特徴は、懸命に働いているということである。成功者は仕事をしていない時でも仕事のことを考えている。しかし、彼らはワーカホリック(仕事中毒)なのではなく、ワーカフローリック、つまり仕事を楽しんでいるのだ。ワーカフローリックにとって仕事と楽しみの境界線はなく、ビジネス=娯楽なのだ。仕事を楽しいと思えることで、自然と一生懸命に働くようになり、仕事もうまくいき、昇進し、トップへと歩んでいけるのである。よって、企業のトップにはワーカフローリックが多い。
仕事をうまくこなすコツは、仕事内容の80%は自分の楽しいと感じること、残りの20%をあまり楽しいと感じられない仕事に割くことだ。
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