接客や販売の仕事をしているなら、お客様に「ありがとう」と言われることで、辛かったことや大変なことを忘れるほど嬉しかった経験があるはずだ。
お客様からの「ありがとう」は、言われる努力を最初からすることで意図的に生み出すものだ。「ありがとう」と言われるため意図的に仕事をし、それによってあなた自身が気持ちよくなれるように仕事をしよう。
これを自己中心的だと思うかもしれない。しかし、お客様の「ありがとう」は、接客する人がその対価と同等、あるいはそれ以上の働きをしたからいただけるものである。それを追求するのは、お客様の喜びや納得、よりよい状態、つまりハッピーにつながることを真剣に考えることと言える。それが「いい仕事」になり、「売上」という結果としても表れる。
「ありがとう」を言う人はハッピーな状態で、それを受けるあなたもハッピーになる。自分が幸せになれると認識し、それを目指して働けば、相手をハッピーな状態にできる。これこそ幸せの連鎖、「ハッピーサイクル」である。
相手に何も求めずに尽くすだけの仕事は苦痛だが、「この努力の先にはハッピーが待っている」と思いながら仕事をすると頑張ることができ、楽しい。相手に尽くした結果ではなく、積極的に「ありがとう」をもらうために何ができるのかを考えよう。
飲食店で働くA君は作業フローを確実にこなし、キビキビと仕事をしていた。働きぶりに問題がなく、本人も「いつも頑張って働いているのに」と思っているにもかかわらず、「ありがとう」という言葉がお客様から出なかった。
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