「本音を言う」。簡単なことに思えるが、なかなかできないという人が多いようだ。もちろん何でもかんでも言えばいいというわけではない。しかし、無礼でなければ、相手からどう思われるかを気にして言いたいことを言わないなんてもったいない。
そもそも全く同じ考え、価値観の人間はいないのだから、「意見が違う」こともコミュニケーションの一つと考えられないだろうか。本音で生きるために大事なことは、「言い訳をしない」、「バランスをとろうとしない」、「自意識とプライドを捨てる」という3つである。
何かにつけて、「できない理由」を挙げる人は多い。「お金がない」、「時間がない」、「才能がない」、「やり方がわからない」。しかし、それは思い込みにすぎないのではないだろうか。
本当にやる気があれば、お金がなくても周りの人からの信用によってお金を借りたり、クラウドファンディングで資金を集めたりすることはできる。また、時間がないと思っているならば、単に今やっていることをやめて、違うことに時間を割けばいいだけのことだ。
才能がないと悩む人は多い。しかし、何の努力もなしに才能だけで成功している人なんて実際にはほとんどいないのだから、まずは人一倍の努力をしてみればいい。やり方がわからなければインターネットで調べれば様々な方法が出てくる。そもそも、やり方にこだわらずに、思いつくアイデアを次々に試して努力を続けることが、結局は成功の近道だといえる。
また、「自分は何もできない」というのは幻想だ。見方を変えれば短所は長所になりえるし、不得意だと思うなら別のことに挑戦すればよい。もし、リスクを考えて二の足を踏んでしまうのならば、それは、本当に心の底からやりたいとは思っていない証拠である。つまり、本音では現状維持が良いと考えているのだ。
もし経験不足ゆえに自信が持てず、やりたいことにチャレンジできていないのならば、小さなチャレンジと小さな成功体験を積み重ねていくことが重要となる。他人と比べるのではなく、今までの自分と比べて成長を実感していくことで、少しずつ自信が持てるようになるに違いない。言い訳をやめれば行動しやすくなるはずだ。
多くの人は、バランスをとることを重視しすぎている。仕事と家庭のバランス、趣味と収入のバランス。しかし、中途半端な状態で心が震えるような充実感を得ることは不可能だといってよい。何かを犠牲にして物事に没頭してこそ、得られるものがあるのだ。
バランスをとろうとするのは、安定を求めるゆえの行動だが、実際には安定した仕事や人間関係など存在しない。むしろ、安定にしがみついてリスクをとらないようにすることが、リスクになりかねない。
バランスをとらなければならないと考えている人は、「ゼロイチ思考」にとらわれすぎている。勝ち負けのように、両極端に考えてしまうのだ。しかし本来、社会も人間関係も多彩で、グラデーションのようになっている。人間関係については、その時々で、必要に応じて関係性を見直していけばよいのだ。
世間体を気にして、やりたいことに踏み出せないという人がいる。
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