一流のプロフェッショナルは、どんなに高速でメモをとっていても、内容を理論整然としたピラミッド構造にまとめている。彼らは相手の伝えたい本質をすぐさま理解し、情報を引き出す道具としてメモを活用する。たとえば、論理的な説明を求められるコンサルタントは、物事を整理する能力が高いため、構造化したメモ書きを得意とする人が多い。
また、構造化されたメモは、そのままミーティングメモやパワーポイントのスライドに転換できる。こうして、メモ書きしているミーティングの時間を有効活用できるのだ。とくに若い頃は、会議などで議事録を任せられることも多い。そのため、メモの論理性を高めることで、チームの生産性向上に一役買えるはずだ。
声には「人格」が表れやすい。成功している人の多くは、良い声で発言する。彼らは早口になることなく、落ち着いて自信満々に、いわゆる「一流のトーン」で話している。
声は自信や威厳、正直さなどの情報を相手に伝える。そのため、ビジネススクールやリーダーシップの授業では、発声練習が取り入れられている。
一流のトーンで話すには、腹式呼吸をマスターして、腹の底から太い声を出すことが大事だ。また、自分の声を客観的にチェックすることで、洗練された声になっていく。さらには、胸を張り、背筋を伸ばし、開放的なボディランゲージを意識することで、プレゼンテーションのクオリティもますます高く評価されるようになるだろう。
結果に結びつかない指示をしてくる上司や、仕事のできない部下の管理など、私たちは日々ストレスにさらされている。人間関係のストレスを軽減するには、「心のストレス引当金」を積むことが必要だ。
引当金とは何か。貸倒引当金を例にすると、顧客に1万円を貸して、そのうち2000円は返ってこないと考え、損失処理をすることを指す。そして、実際に8000円しか返ってこなくても、その損失の覚悟ができているので、損失は発生しないものと考える。
引当金の対象をストレスにまで広げれば、もし不愉快な出来事に遭遇しても、その場をやり過ごせるようになるだろう。なぜなら、「上司の指示の3割は意味がない」などと、不快な出来事を事前に想定できているからだ。
自分でコントロールできない理不尽な現実社会と折り合いをつける方法を備えておくことは重要だ。また、非日常の趣味を持ち、自分の関心や欲求を満たすことも、仕事の生産性に大いに影響を及ぼすことを心に留めておきたい。
プロフェッショナルは、自分の専門分野以外でも鋭い洞察を有している。会話や議論で幅広いテーマに対して鋭い見識を披露できる。一方で、自分の専門分野以外の話にはついていけない人もいる。この差は、
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