毎日定時で帰っても給料が上がる時間のつかい方をお金のプロに聞いてみた!の表紙

毎日定時で帰っても給料が上がる時間のつかい方をお金のプロに聞いてみた!


本書の要点

  • 仕事の精度を高めるためには、自分の時間を制限することが大切だ。時間の「マイルール」をつくり、「してはいけないこと」「すべきこと」を明確にするとよい。

  • 「時間をずらす」ことで、他の人と違った時間のつかい方をするには、早起きが最も効果的である。夜の予定を減らしたり、目覚まし時計に頼らないようにしたりすることで、スムーズに「朝型」へと移行できる。

  • スキルを磨いて仕事のスピードを上げ、「稼ぐ力」を高めるには、PCのなかの整理整頓や、自分独自の情報収集も重要となる。

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定時で帰って給料を上げる方法①

時間のマイルールを決める

効率的に成果を出し、「稼げる力」を高めるには、「時間を制限する」「時間をずらす」「スピードを加速させる」という3つの時間術を身につけることが欠かせない。まずは「時間を制限する」という時間術について紹介していく。限られた時間で仕事の精度を上げるには、自分だけの「マイルール」をつくるところからはじめるべきだという。自分を律することができなければ、時間を制限することは困難になる。そこで「時間のマイルール」をつくり、自分の行動を縛ってしまおうという発想だ。自分の意思で決めるのなら、一方的に強制されるような窮屈さはない。むしろ、「してはいけないこと」「すべきこと」が明確になるぶん、意思決定がスピーディになり、仕事の効率化にもつながるのである。著者の場合は、「朝4時に起きる」「22時までに就寝し、徹夜はしない」「1日1冊のペースで本を読む」「午前中にアポを入れない」「毎朝必ず『経理』『タスク管理』『データ整理』『Evernoteでメモ整理』をする」という具合に、マイルールを決めているのだという。こうした小さな行動を習慣化することにこそ意味がある。

「やってはいけない」ルールを決める

DragonImages/iStock/Thinkstock

同じように、「午前中は会議を入れない」「二次会には行かない」などと、「やらないことリスト」をつくって、自分に課すのも効果的である。「やるべきこと」よりも、「やってはいけないこと」のほうが、ルールとして守りやすいからだ。マイルールとして決めたことにかける時間は、必然的に1日のスケジュールから天引きされる。そのため、つかえる時間が自然と制限され、ルールを守ろうとすることで、他の時間が引き締まるというわけだ。お金の天引きと同様に、時間もあらかじめ天引きすれば、時間のつかい方がうまくなる。

加速よりも減速

多くの人は、時間を有効活用するためには、「どうやってスピードを上げるか」と考えるのではないだろうか。しかし時間をうまく使うには、「加速よりも減速」、つまり「アクセルよりもブレーキ」のつかい方が重要なのだという。この場合の「ブレーキ」とは中断や静止、休息やプライベートを意味する。仕事だけで突っ走っていると、体を壊しかねない。だからこそブレーキをタイミングよく踏むことが大切である。そこで、1日のうちに、自分の手をとめて、振り返る余裕を持ち、切羽詰まったときこそ休憩をとるようにしたほうがいい。なによりも、定時で帰ることこそがブレーキになると著者は主張している。また、スタートに力を入れすぎるのも、後で力を発揮しづらくする原因となってしまう。スタートダッシュをせずに、淡々と毎日コツコツ継続するほうが、長時間、高いパフォーマンスを出せるはずだ。スタートに張り切り過ぎないのは、本当に必要なときにダッシュする余力をつくるためである。

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定時で帰って給料を上げる方法②

時間をずらす

MikeLaptev/iStock/Thinkstock

2つ目の時間術は「時間をずらす」という方法である。著者は、他の人と違った時間のつかい方をすること、または、これまでと同じ時間のつかい方を変えることを「時間をずらす」と表現し、それだけで「お金密度の濃い自分だけの時間」を生みだせると断言している。その最も効果的な方法が、早起きして、朝に時間をずらすことである。早起きには次の3つのメリットがある。1つ目のメリットは、「自分だけの時間が簡単につくれる」ことだ。たとえば、2時間早く起きるだけで、他者から邪魔されない時間が2時間つくれる。その時間を使って、自分なりのマイルールを定めてから、プライベートや仕事に関することに挑戦するとよい。なお、著者はこの時間には、仕事以外の、「重要度は高いのに、おろそかにしがちなこと」に取り組むことを推奨している。例えば、「勉強」「読書」「調べ物をする」「将来に向けた自己投資をする」などである。2つ目のメリットは、

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要約公開日 2017.02.10
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