毎日定時で帰っても給料が上がる時間のつかい方をお金のプロに聞いてみた!

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毎日定時で帰っても給料が上がる時間のつかい方をお金のプロに聞いてみた!
出版社
サンマーク出版
出版日
2016年06月15日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

いつも早く帰るのに、常に結果を出している。忙しいはずなのにそれを表情に出さず、しかもプライベートも充実している。そのため周囲からの人望も厚い。そんな「不思議な人」があなたの職場にもいるのではないだろうか。彼らは、なぜ定時で帰っているのに結果を出せるのか? そんな素朴な疑問に答えてくれるのが本書である。

著者は「不思議なあの人」には次の3つの要素が備わっていると述べる。それは、時間の本当の価値を知っているという点、時間のつかい方がずば抜けてうまいという点、そして仕事の質が高く、まわりからの評価も上がっているという点だ。時間の本当の価値を知っていれば、時間のつかい方に磨きをかけることができる。すると、1時間あたりの仕事の密度が濃くなるため、帰る時間が早くなり、仕事の精度も高くなる。結果的に評価が上がり、給料も上がる……という好循環を実現できるというわけだ。

著者が提唱する時間のつかい方を身につけることができれば、日々の仕事に圧迫されることなく、短い時間で成果を出し続けられるという。

本書を通じて、「日々の業務に追われることなく、仕事の精度を高めていくための時間のつかい方と考え方」を学び、「お金が増える時間術」を身につけていただきたい。生活習慣を変えて、「時間もお金も潤沢にある状態」をめざすビジネスパーソンにお薦めの一冊だ。

ライター画像
印南敦史

著者

井ノ上 陽一(いのうえ よういち)
株式会社タイムコンサルティング代表取締役。税理士。
1972年大阪府出身宮崎県育ち。「残業」「休日出勤」が当たり前の総務省統計局、税理士事務所、ベンチャー企業を経験しながらも、目の前の給料ではなく時間を重視し、定時に帰るための時間術を身につける。その後、休みなく働くのが当たり前のフリーランスとなっても、「セイゲン・ズラシ・カソク」などさらなる時間術を駆使することで仕事とプライベートのバランスをとり、仕事の時間をどんどん短くしつつ、年収を会社員時代の2倍以上に増やすことに成功した。
ブログを3200日以上毎日更新しており、1か月60万PV以上を数えている。トライアスロンが趣味。
著書に『そのまま使える 経理&会計のためのExcel入門』(日本実業出版社)、『社長! 「経理」がわからないと、あなたの会社潰れますよ!』『ひとり社長の経理の基本』『フリーランスのための一生仕事に困らない本』(いずれもダイヤモンド社)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    仕事の精度を高めるためには、自分の時間を制限することが大切だ。時間の「マイルール」をつくり、「してはいけないこと」「すべきこと」を明確にするとよい。
  • 要点
    2
    「時間をずらす」ことで、他の人と違った時間のつかい方をするには、早起きが最も効果的である。夜の予定を減らしたり、目覚まし時計に頼らないようにしたりすることで、スムーズに「朝型」へと移行できる。
  • 要点
    3
    スキルを磨いて仕事のスピードを上げ、「稼ぐ力」を高めるには、PCのなかの整理整頓や、自分独自の情報収集も重要となる。

要約

定時で帰って給料を上げる方法①

時間のマイルールを決める

効率的に成果を出し、「稼げる力」を高めるには、「時間を制限する」「時間をずらす」「スピードを加速させる」という3つの時間術を身につけることが欠かせない。

まずは「時間を制限する」という時間術について紹介していく。限られた時間で仕事の精度を上げるには、自分だけの「マイルール」をつくるところからはじめるべきだという。自分を律することができなければ、時間を制限することは困難になる。そこで「時間のマイルール」をつくり、自分の行動を縛ってしまおうという発想だ。

自分の意思で決めるのなら、一方的に強制されるような窮屈さはない。むしろ、「してはいけないこと」「すべきこと」が明確になるぶん、意思決定がスピーディになり、仕事の効率化にもつながるのである。

著者の場合は、「朝4時に起きる」「22時までに就寝し、徹夜はしない」「1日1冊のペースで本を読む」「午前中にアポを入れない」「毎朝必ず『経理』『タスク管理』『データ整理』『Evernoteでメモ整理』をする」という具合に、マイルールを決めているのだという。こうした小さな行動を習慣化することにこそ意味がある。

「やってはいけない」ルールを決める
DragonImages/iStock/Thinkstock

同じように、「午前中は会議を入れない」「二次会には行かない」などと、「やらないことリスト」をつくって、自分に課すのも効果的である。「やるべきこと」よりも、「やってはいけないこと」のほうが、ルールとして守りやすいからだ。

マイルールとして決めたことにかける時間は、必然的に1日のスケジュールから天引きされる。そのため、つかえる時間が自然と制限され、ルールを守ろうとすることで、他の時間が引き締まるというわけだ。お金の天引きと同様に、時間もあらかじめ天引きすれば、時間のつかい方がうまくなる。

加速よりも減速

多くの人は、時間を有効活用するためには、「どうやってスピードを上げるか」と考えるのではないだろうか。しかし時間をうまく使うには、「加速よりも減速」、つまり「アクセルよりもブレーキ」のつかい方が重要なのだという。この場合の「ブレーキ」とは中断や静止、休息やプライベートを意味する。

仕事だけで突っ走っていると、体を壊しかねない。だからこそブレーキをタイミングよく踏むことが大切である。そこで、1日のうちに、自分の手をとめて、振り返る余裕を持ち、切羽詰まったときこそ休憩をとるようにしたほうがいい。なによりも、定時で帰ることこそがブレーキになると著者は主張している。

また、スタートに力を入れすぎるのも、後で力を発揮しづらくする原因となってしまう。スタートダッシュをせずに、淡々と毎日コツコツ継続するほうが、長時間、高いパフォーマンスを出せるはずだ。スタートに張り切り過ぎないのは、本当に必要なときにダッシュする余力をつくるためである。

定時で帰って給料を上げる方法②

時間をずらす
MikeLaptev/iStock/Thinkstock

2つ目の時間術は「時間をずらす」という方法である。著者は、他の人と違った時間のつかい方をすること、または、これまでと同じ時間のつかい方を変えることを「時間をずらす」と表現し、それだけで「お金密度の濃い自分だけの時間」を生みだせると断言している。その最も効果的な方法が、早起きして、朝に時間をずらすことである。早起きには次の3つのメリットがある。

1つ目のメリットは、「自分だけの時間が簡単につくれる」ことだ。たとえば、2時間早く起きるだけで、他者から邪魔されない時間が2時間つくれる。その時間を使って、自分なりのマイルールを定めてから、プライベートや仕事に関することに挑戦するとよい。

なお、著者はこの時間には、仕事以外の、「重要度は高いのに、おろそかにしがちなこと」に取り組むことを推奨している。例えば、「勉強」「読書」「調べ物をする」「将来に向けた自己投資をする」などである。

2つ目のメリットは、

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要約公開日 2017.02.10
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