朝の脳が最高のパフォーマンスを発揮することは、脳科学でも明らかになっている。つまり、一日のスタートを切るための判断、決断、思考をするために最適な時間である。その時間に新聞やテレビやインターネットから日常の雑事やゴシップといった、不要な情報を入れるのはもったいないと言える。朝はアウトプットに専念し、新しいアイデアやプランを考えたり、創造性の高い仕事をしたりするほうが良い。
新聞を読まないと、みんなの話題についていけないのではないかと不安に思うかもしれない。しかし、情報は新聞だけから得られるものではない。習慣を新しく組み直すことで、発想のヒントが得られるだろう。
電車の待ち時間のように、何もしていない時間を、周囲をキョロキョロする時間に充ててみるとよい。今まで見落としていた広告が視線に入り、人の会話が聞こえてくるだろう。本やスマートフォンに意識を向けがちな電車内でも、周囲に意識を向けると非常にたくさんの情報が入ってくる。時々、あえて知らない道を選んで周囲を見渡せば、情報と刺激があふれていることに気付く。これらはアイデアや企画を練る際の素材になってくれる。
また、飲食店のスタッフの所作にもビジネスヒントが隠れている。二度と来るかと思うほど腹が立つこともあるだろうし、最高に良い気分になることもあるだろう。そういったとき、必ず自分の中で、なぜそうした感情を抱いたのかを確認する作業を繰り返すことだ。このように、観察と分析を習慣にすることで、人間の心の動きや感情のメカニズムを理解できるようになる。これらは自分自身のビジネスでも確実に活きてくる。
見積書を提示するタイミングを後回しにすることや、「持ち帰って検討します」という言葉を口にすることは、重要なビジネスチャンスを棒に振る悪手である可能性が高い。今は営業にもスピードが求められる時代だ。見積もりは最初に提示し、仕事は持ち帰らずその場で決定することが望ましい。顧客に「ほかを当たる」時間を与えないために、自分自身が決定権を持つのだという自覚を持って動くべきである。
サラリーマンを続けていると、たくさんの名刺を手にする。その数を人脈だと勘違いしがちだが、はっきり言って名刺そのものには何の価値もない。手元の名刺を見て、相手がどんな人なのかを思い出せる名前はいくつあるだろうか。思い出せないのであれば、その名刺はばっさり捨てるべきである。その作業が終わったとき、残った名刺だけがあなたの人脈になりうる人と言える。
次に、自分の名刺を見てほしい。相手の印象に残らず、捨てられてしまう名刺にはなっていないだろうか。職種や資格を肩書きにした名刺は誰にでも作れる。
そこで、たとえ会社員であっても、肩書きに一工夫を加え、自分独自の価値を相手に提示することが重要となる。さらに、
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