自分を貫く

未読
自分を貫く
出版社
フォレスト出版

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出版日
2017年03月01日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.5
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おすすめポイント

本書は、現在、世界的な影響力をもつ自己啓発トレーナーである、ブレンドン・バーチャード氏による、自己実現のための導きの書だ。発売前に5万5000部の予約が入ったという話題作である。

私たち一人ひとりには本来、本当の自分を表現して夢を実現させようとする自然な傾向が備わっている。しかし、日々の生活を振り返ったとき、本当にそのように考え、行動できているだろうか。恐怖心や疑念に駆られて変化を躊躇したり、世間の抑圧に左右されて安易な道を選んだりしていないだろうか。自分の心に正直に生きる自由、「パーソナル・フリーダム」を実現していくためには、注意深い自己コントロールが必要なのである。

本書は、「パーソナル・フリーダム」の重要性を知り、それをむしばむ恐怖心のメカニズムと対処の仕方を理解し、モチベーションを維持する方法をわかりやすく説く。その上で、目標達成のための9つの行動指針が提示されている。“The Motivation Manifest”という原著タイトルのとおり、これらの行動指針は自分で自分に誓う「マニフェスト」なのである。

望みどおりの人生を生きられていないと悩む方、人生をより有意義で高いレベルのものへ引き上げていきたいと考える方は、ぜひ本書を開いてみてほしい。著者の、人間の心理行動に対する冷静な考察から、多くを学ぶことができるだろう。

著者

ブレンドン・バーチャード Brendon Burchard
現在、最も幅広い層から支持されている自己啓発トレーナーのひとり。『奇跡が起こる遊園地』(ダイヤモンド社)、『人助け企業《ミリオネア・メッセンジャー》』(ヒカルランド)、『自分に自信を持つ方法』(フォレスト出版)などの著書があり、『ニューヨーク・タイムズ』紙のベストセラー1位にも輝く。
19歳のときに交通事故に遭ったのをきっかけに、自ら「人生のゴールデンチケット」と呼ぶ、2度目のチャンスを手にする。それ以来、人々が自分に課された責任に気づき、世界と意見を共有できるようにするために生涯をかけて尽力。
バーチャードの取り組みは、世界中の何億人もの人々にインスピレーションを与えている。フェイスブックで最も多くの購読者を持つ100人の有名人のうちのひとりであり、毎週更新しているユーチューブ・チャンネルは、視聴者に向かって直接語りかける形式の自己啓発シリーズの中では、ユーチューブ史上最高の再生回数を記録。自己啓発系ポッドキャスト『The Charged Life』はアメリカをはじめとする数カ国において、iTunes初登場で総合1位に輝く。また、ブログ投稿は現代の自己啓発史上最も多く「いいね!」と「シェア」をされたブログのひとつに数えられている。
カンファレンスでの講演者としても高い人気を誇り、これまでにダライ・ラマやヴァージン・グループ創設者リチャード・ブランソン、ニュースキャスターのケイティ・クーリック、『フォーブス』誌の発行人スティーブ・フォーブス、『ハフィントン・ポスト』紙創設者アリアナ・ハフィントン、スピリチュアル系作家ウエイン・W・ダイアー、自己啓発作家トニー・ロビンズほか、世界の第一線で活躍する思想家やイノベーター数百人と共に登壇。
また、成功者のための伝説の自己啓発プログラム、ハイパフォーマンス・アカデミーおよび著者や講演者、ライフ・コーチ、オンラインの思想的指導者のための世界で最も包括的なマーケティング・トレーニング、エキスパート・アカデミーの創設者でもある。これらの事業に関して、アメリカの人気トーク番組のホストでもあるラリー・キングは、バーチャードを「世界でトップレベルの自己啓発、マーケテイング・トレーナー」と呼んでいる。人間のモチベーションおよびビジネス・マーケティングにおける思想的指導者と見なされるバーチャードは、マハリシ・アワードを受賞。エックスプライズ基金のイノベーション理事会の一員でもある

本書の要点

  • 要点
    1
    自分の心に正直に、目的を持って自由に生きよう。その邪魔をするのは、自分の中にある恐怖心だ。恐怖を消し去り、自分は何を目標とするのかに注目して、つねにモチベーションを維持しよう。
  • 要点
    2
    自分の計画を取り戻すべく努めるのは、人生にとってとても大切だ。朝の時間を使って1日の目標を定め、自分の時間を他人のために割きすぎないよう、要求を断ることだ。
  • 要点
    3
    自分の夢への不安や恐怖は、信念を強く持つこと、すぐに行動を起こすこと、自分と他人を愛することによって克服できる。

要約

自分を貫く――理想と自由の実現

パーソナル・フリーダム
oatawa/iStock/Thinkstock

誰にでも、自分の心に正直に、目的を持って生きる権利がある。ただ、社会的抑圧や、恐怖心という自分自身による抑圧が、権利の行使を邪魔している。そうした抑圧から解放されたのちに手に入れることができる個人的自由を、著者は、「パーソナル・フリーダム」と呼ぶ。パーソナル・フリーダムとは、自分のために考え、活動し、平和や幸福を追求するという、いわば「人間の絶対的権利」だ。

革命家や哲学者、精神的指導者たちはパーソナル・フリーダムのために戦ってきた。人類の歴史は、その積み重ねの上にある。私たちがパーソナル・フリーダムを探し求めるのは次世代のためでもあるともいえるだろう。

パーソナル・フリーダムを実現するには、自分がどのように在りたいか見極め、自分をコントロールして努力しなければならない。

恐怖を消し去る

自分の中の恐怖心は、次のようにして自由を奪う。「非難されたり拒絶されたりするのが怖くて、夢を追うことなんて出来ません」。「失敗するかも知れないから、夢を追うことなんて出来ません」。

パーソナル・フリーダムを獲得するためには、こうした恐怖心を克服せねばならない。目前に身体的危険が迫っている場合を除けば、恐怖心が生じるのは、自分自身の心をうまく管理できていないからに過ぎない。このことに気づき、恐怖に慣れ親しんでマインドセットを変えていくのだ。人生の戦いで、恐怖が勝つか、自由が勝つか、という状況になったら、常に自由を選ぶのだ。

モチベーションを高め、持続させる

原動力のスイッチを入れる誘因を、モチベーションと呼ぶ。モチベーションを活用することができれば、どれだけ一人ひとりの成功がたやすくなり、社会が変わり、世界が繁栄するか計り知れない。

モチベーションを生み出すための第一歩は、行動をする理由を理解することである。なにを目標とするのか、なぜそれを目標とするのかに注目し続けることで、行動を起こしたいという欲求が生まれる。そして、その欲求がモチベーションをもたらす内なるエネルギーとして感じられるのだ。モチベーションは思考の結果生じるエネルギーであると理解し、自分の心をうまく導くことで、モチベーションのレベルをコントロールすることができる。

【必読ポイント!】絶対に目標を達成するための「宣言」

自分の計画を取り戻す
Creatas Images/Creatas/Thinkstock

恐怖をしりぞけ、モチベーションを保って、パーソナル・フリーダムを実現する――そのためには、どのように行動したらよいのか。著者は、行動指針を9つの宣言として本書で紹介している。ここでは、そのうちのいくつかを紹介しよう。

まず紹介したい宣言は、「自分の計画を取り戻す」ということだ。毎日、自分が大切に思う活動に取り組んでいると、

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要約公開日 2017.07.25
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