本書の前半部分(第1・2章)はキャリア形成において重要なスキルについて書かれている。仕事をうまくいかせるために一番重要なのは資格と経験であると著者は述べる。ただ何を学んだかという事よりも、重要なのは資格(学歴)を取る過程であり、それによって得る自信や人脈が大切だ。
例えば著者の知人であるジュリアは、仕事を辞め借金を抱えメイクアップアーティストになるために再び学校に通った。そこで彼女が得たものは、学校で学んだ知識のお陰で持てる自信や、またジュリアの技術を証明する学位だ。学校で学んだ事は半分も覚えていない事が多いが、中身より過程で得たものは大きい。特に女性は男性よりも自信を持つ事を苦手とし、一方で男性に比べ自分に厳しいというリサーチ結果がある。
そんな女性が社会でステップアップをする為に資格は重要だ。また、著者は有名校を卒業する意義も唱えている。例えばハーバード等の名門校でMBAを取得するという事は、履歴書を輝かせ、より多くのチャンスへ扉を開かせる。
あとはその資格の上に経験を重ねていくことに注力すべきだ。どのような職場でどのように経験を積むのか、意志を持ってキャリアを築いていく。経験においては、知識が重要であることは言うまでもないが、次の章で語るように、人脈形成にも力点を置くことが良い。
人脈はキャリア形成の上で資格や経験と同等の価値がある、と著者は語る。ある著名な女性リーダーは、ダボス会議開催中にわざわざ開催地を訪ね、出席者である世界中の名だたるリーダー達が宿泊しているホテルと同じホテルに泊まり、朝食の場にて世界でも有数の会社会長と同じテーブルに座り、その会社のCEOの座を獲得した。これは極端な例だが、ネットが普及している現代だからこそ、実際に会い、自らが出向き、自分を知ってもらう事は重要になる。では、具体的にどういった人とコネクションを作るべきか?
①人間的にその人が好きか
②尊敬出来る人か?刺激を受けるか?
3,400冊以上の要約が楽しめる