藤原和博の必ず食える1%の人になる方法

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藤原和博の必ず食える1%の人になる方法
出版社
東洋経済新報社

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出版日
2013年09月12日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

AIが高度に発達すれば、レアな人材にならなければ食べていけない時代がやってくる。しかし価値観が多様化するなか、誰も彼も同じ条件をクリアすればいいわけではない。いったい私たちはどうすればいいのか――この問いに明快な答えをくれるのが、本書である。

本書ではまず、ビジネスパーソンを「価値観」と「志向」の2軸で4つのタイプに分類する。「価値観」では、経済的価値と経済以外の価値、どちらを重視するか。「志向」では、「権力(サラリーマン)志向」か「プロ(独立)志向」かである。それぞれどちらを選ぶかによって「社長」「自営業」「公務員」「研究者」の4つのタイプに分けられ、タイプごとに満たすべき7つの条件と、それらをクリアするためのヒントが提示されるというわけだ。

本書で提示される条件は、著者・藤原氏の実体験や知見に基づいており、強い納得感がある。一つひとつ条件をクリアしていくことでステップアップしている実感を得られ、モチベーションを保てることも、このメソッドのメリットだろう。特に若い人にとっては、藤原氏という「採用する側」に立っている人の視点から「一緒に働きたい人の人物像」「高く評価する人の人物像」を知ることができるだけでも、大きな価値があるはずだ。激動の時代を生き抜く力を蓄えるために必読の一冊だといえるだろう。

著者

藤原 和博(ふじはら かずひろ)
教育改革実践家。杉並区立和田中学校・元校長。元リクルート社フェロー。
1955年東京生まれ。1978年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任後、1993年よりヨーロッパ駐在、1996年同社フェローとなる。
2003年より5年間、都内では義務教育初の民間校長として杉並区立和田中学校校長を務める。2008~11年、橋下大阪府知事特別顧問に。
著書に、ベストセラーになった『人生の教科書〔よのなかのルール〕』『人生の教科書〔人間関係〕』(以上、ちくま文庫)など「人生の教科書」シリーズのほか、ビジネス系では『リクルートという奇跡』(文春文庫)、教育系では『校長先生になろう!』(ちくま文庫)、共著では40万部を超えるベストセラーとなった『16歳の教科書』(ドラゴン桜公式副読本/講談社)などがある。
人生後半戦の生き方の教科書『坂の上の坂 55歳までにやっておきたい55のこと』(ポプラ社)は12万部を超えるベストセラーに。近著は『今、話したい「学校」のこと 15歳からの複眼思考(クリティカル・シンキング)』(ポプラ社)。
詳しくは「よのなかnet」に。
ツイッターは@kazu_fujihara

本書の要点

  • 要点
    1
    ビジネスパーソンとしてこれからの時代を生き抜くためには、100人に1人(=1%)のレアな人になる必要がある。
  • 要点
    2
    本書では、ビジネスパーソンをその人の「価値観×志向」によって4つの領域に分類したうえで、100人に1人になるために必要な7つの条件を紹介している。
  • 要点
    3
    どの領域に属している人であっても最低限満たすべき条件は3つで、「パチンコをしないこと」「ケータイゲームを電車の中で日常的にしないこと」「本を月1冊以上読むこと」である。

要約

【必読ポイント!】3条件をクリアして「8分の1」の人になれ!

二極化するビジネスパーソン
metamorworks/gettyimages

ビジネスパーソンは今後、ほんのひと握りのグローバル・スーパーエリートとそれ以外の大多数の人々へと二極化していく。グローバル・スーパーエリート以外の人たちが生き抜くためには、1%の人、つまり100人に1人のレアな人にならなければならない。1%の人になるには、本書で紹介される7つの条件さえクリアできればよい。

旧来の日本社会においても、成功の条件は7つあった。「男性であること」「都市に住んでいること」「正社員であること」「若いこと」「容姿がいいこと」「英語ができること」「年収が数百万円以上あること」だ。ところがバブル崩壊後においては、人々の生き方や価値観が多様化し、成功の定義が一人ひとり異なるようになっている。だからみんなが同じ7条件をクリアすればよいという状況ではない。

本書では、この時代に人々がめざす領域を2軸で総括している。横軸が「経済的価値(給料、年収、お金)を重視する」か「経済以外の価値(家族、友達、個人的な活動、社会貢献)を重視する」か。縦軸が「権力(サラリーマン)志向」か「プロ(独立)志向」かだ。このマトリックスで4つのタイプに分類し、タイプごとに7つの条件を紹介する。自分の価値観と志向に合った領域で必要な条件をクリアし、1%の人をめざそう。

3つの条件

4つの領域で1%の人をめざすわけだが、最初の3つの条件はどの領域にも共通する、最低限の条件である。まずはこの3つをクリアしよう。そうすれば、2×2×2で8分の1の人になることができる。

1つ目が、パチンコをしないことだ。ギャンブルといっても競馬や麻雀なら頭を使うが、パチンコには知的な側面がない。パチンコのような非生産的な時間を過ごすことはやめ、時間を主体的にマネジメントする感覚を身につけよう。

2つ目が、ケータイゲームを電車の中で日常的にしないことだ。ケータイゲーム依存症の人は、現実逃避のために仕事や睡眠の時間を削るという、危険な時間の使い方をしている。携帯会社やゲーム会社の術中にはまるのはやめ、メディアを主体的に使いこなすことを覚えよう。

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要約公開日 2018.11.30
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