働き方改革により、本業のほかにサイドビジネスでも活躍する人が増加している。そんな人たちの共通点は、自分のキャラが周囲に認知されていることだ。たとえば著者は、いつも赤いハットをかぶり、赤いネクタイをしている。このようにただ「外見がわかりやすい」というだけでもキャラは成立する。
重要なのは自分で自分をどうプロデュースするかだ。そのためには自分のメディアをつくり、キャラを売り出していくという意識が欠かせない。
「自分でつくったキャラ」を軸にすえることで、はじめて自分が主体となった発信が可能になる。自分のキャラが確立し、「この人はこういう人だ」と周囲から理解されれば、あらゆる発信は自分を高める「ブランド」となるだろう。テレビや雑誌、新聞、あるいは書籍なども、その延長にある。
いまは誰もが自分のメディアを持てる時代だ。自分のキャラをつくることは、自分のメディアをつくることと同義だと考えよう。
キャラづくりについて難しく考える必要はない。「自分が好きなこと」を出していくだけでいい。まずはFacebookやTwitterなどのSNSで配信をしよう。ゲーム好きであれば、ゲームについての発信をすればいいし、ご飯を食べるのが好きなら、ご飯に特化したキャラになればいい。
人から認知されるためには、「自分だからやれること」にこだわり、とんがった存在になるべきである。自分のキャラは、その「こだわり」の先に生まれる。「誰よりも優れたこと」や「世の中の誰もがやっていないこと」など特別にすごいことでなくても構わない。「こういう方向性であれば、自分は追求していける」というものを選べば、自分のキャラとして活用できる。
ただしキャラは周りから認められる必要がある。プロフィールに業種や資格しか書いていないようであれば、キャラは定着しない。仕事につなげるためには、少なくとも「この人にはこれを頼める」と第三者が感じるくらい、明確な「キャラの説明書」が必要になってくる。
著者の場合、Facebookのプロフィールに、「テレビに出たい人、テレビを活用して爆発的に売上をアップさせたい人、注目!『テレビは観るものじゃない、出るものだ!』悩んだらまずは俺に聞けばいい」と書いている。名前がどう広まってほしいかを、このように言語化しているのだ。
プロフィールや肩書をつくるときは、まず「誰のなにを解決する専門家なのか」を表明したほうがいい。それは「売り」を一瞬で伝える言葉となる。
ここで大切なのは、仕事についての考え方やビジョン、独自性などをシンプルに表現することだ。たとえば「20代から60代の男性の悩みを解決」とするよりも、「20代の男性の悩みを解決」のように、対象を絞り込んでしまうほうがいいだろう。
実際に関西で「パン屋税理士」を名乗っている人がいるが、お客さんはパン屋だけでない。「パン屋ができるなら、飲食店もできるよね」と、結局は“一分野に特化した専門性”が決め手となり、幅広いお客さんを獲得している。ターゲットを絞り込んだほうが信頼されやすく、結局はうまくいくのだ。
またプロフィールをつくる際は、「起承転結」を意識することも重要である。
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