一流のサービスを受ける人になる方法

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一流のサービスを受ける人になる方法
著者
出版社
出版日
2018年09月20日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.5
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おすすめポイント

デキるウエイターがテーブル担当につく。ホテルの部屋や飛行機の座席がグレードアップされる。特別なお土産をもらったり、普段会えない人に会えたりする。こうしたことは、限られたVIPな人の特権だと思う方もいるのではないだろうか。しかし本書を読めば、実はこれらが、サービスを受ける側の心がけや工夫次第で引き寄せられることに気づくだろう。

ホテルやレストラン、料亭、バー、百貨店、飛行機、ゴルフ場。こうした社交やエンターテインメントの場では、恭しく扱われるお客様と、淡々とマニュアル通りに扱われるお客様との違いがある。世界50カ国以上を旅し、各界の一流人たちから社交術を学んできた著者によると、両者の違いには、サービスを受ける側のマナーとルールが大きく影響するという。一流のサービスを受けられる人の心持ちや振る舞いとは何なのか? その答えとともに、高級店でも気後れしない秘訣、ワンランク上のおもてなしを引き寄せるテクニックが次々に解説されていく。読めば読むほど、感性が研ぎ澄まされていく一冊だ。

これまで、サービススタッフやホテルのコンシェルジュなど、一流のサービスを「する」側の心構えやスキルについて述べた本は数多くあった。しかし、一流のサービスを「受ける」側に立った本は、珍しいのではないだろうか。

著者や接客のプロたちのアドバイスを実践すれば、「大事にされるゲスト」の仲間入りが果たせ、心豊かな人生の扉を開けるにちがいない。

ライター画像
松尾美里

著者

いつか
東京都生まれ。元コピーライターでマーケティング、ネーミング、商品開発に携わる。2003年に『別れたほうがイイ男 手放してはいけないイイ男』で作家デビュー。『成功する男はみな、非情である。』と共にベストセラーとなり、アジア各国で翻訳された。著書は『男の「嘘」の磨き方』(あさ出版)、『ガラスの天井のひらきかた』(KKベストセラーズ)、『わたし幸せじゃないの?』(経済界)他、恋愛・結婚についての辛口エッセーや、ビジネスマンの成功と孤独に焦点をあてたビジネス書など、電子書籍を加え50冊を超える(「角川いつか」として上梓した著書多数)。『新版 成功する男はみな、非情である。』が2019年1月11日に、『続・成功する男はみな、非情である。 』が2019年1月23日に発売される。いずれも光文社。
世界50カ国以上を駆け巡り、各国、各界に多彩な人脈を持つ。日本アカデミー賞協会会員。

本書の要点

  • 要点
    1
    一流のサービスを受けられる人は、サービススタッフとの関係を「人間同士のおつきあい」ととらえている。
  • 要点
    2
    一流の人たちは共通して、見た目に清潔感があり、気づかいができる。清潔感は、相手への誠意や信頼感のバロメーターにもなる。
  • 要点
    3
    一流のおもてなしを受けたければ、身銭を切って「一流」を学ぶことも必要だ。一流の人の集まる環境に身を置いて、彼らの振る舞いを真似するなかで、上質な記憶がストックされていく。

要約

【必読ポイント!】 サービスを受けるための資格と品格

「おもてなし」と「サービス」の違いとは

一流のサービスを受けるということは、「最上級のおもてなし」を受けることである。サービスのプロたちは「サービスは有料、おもてなしは無償」と心得ている。サービスは「サービス料」という言葉があるように対価を伴う。一方、おもてなしは気持ち次第であり、お客様を真摯にお迎えするという意味合いをもつ。

残念なサービスしか受けられない人の多くは、おもてなしに込められたサービススタッフの心を理解せず、サービスされる側とする側に上下関係を持ち込むような人だ。これに対し、ワンランク上のサービス、おもてなしを受けられる人は、サービススタッフとの関係を「人間同士のおつきあい」ととらえている。自分が適当に接すれば、相手もこちらを丁寧に扱わなくなってしまう。サービスする側も「人」を見ているのだ。

あなた自身が「ホテルの一部」になる
Explora_2005/gettyimages

一歩足を踏み入れるだけで、とびきり優雅な雰囲気を感じさせてくれる国内の一流ホテルや海外の五つ星ホテル。この雰囲気を演出するのは、インテリアやホテルスタッフたちの品格だけではない。そこに行き交うゲストも演者の一人。ゲスト自身も「ホテルの一部」になる。

もちろん堅苦しく考える必要はない。雰囲気に溶け込むことを楽しめばいい。ホテルスタッフたちも、「あの人はサービスしがいのあるお客様だな」と好印象を抱くだろう。

第一印象は見た目、服装、態度からつくられる。頭を高く挙げ、慌てず舞い上がらず、普段よりゆっくり動く。これを心がけるだけで、エレガントに映る。

また、三つ星クラス以上のホテルでは、男性ならジャケット着用が一般的なマナーである。ノーネクタイの際も、パリっとしたシャツを着ていれば清潔な印象を与えられる。女性の場合は比較的自由だが、ジーンズやサンダル、露出度の高すぎる服装は控えたほうがよいだろう。

そのほかチェックイン時の判断材料になるのは、よい靴と高価な時計、女性ならバッグだ。これらが上質なアイテムなら会話の糸口にもなる。

高級感よりも清潔感が大事

セレブリティの洗練された外見には、共通して清潔感がある。清潔な雰囲気は日頃のケアの積み重ねでつくられる。そして清潔感というのは、自分と会うために相手がどれだけ気をつかい、努力をしてきてくれたのかを示す。だからこそセレブリティの多くは、清潔感を自分への誠意や信頼感のバロメーターとしてとらえている。

人は一瞬にして相手を視覚的にとらえ、カテゴライズする能力に長けている。「人の第一印象は0.8秒で決まる」という説もあるほどだ。第一印象は、歯や髪の毛といった各パーツにも左右される。とりわけ歯にどれだけ気を配っているかで、人となりが透けて見える。

このことをよく知っているのがハリウッドスターたちだ。口角をキリっと上げて、真っ白な歯でまぶしい笑みを浮かべる、いわば「ハリウッドスマイル」ができることは、トップスターの条件といってよい。

ワンランク上の自分をめざすなら、今この瞬間からケアを始めよう。

気づかいのある一流人たち

一流人の共通の資質は、「気づかいができる」ことである。接待の場面を例にとろう。お店選びで大事なのは、お店のグレードよりも「相手に喜んでもらえるお店」かどうかである。接待される側は、「いつもと違う」という驚きとともに、「くつろげる、ホッとできる」という安堵感も期待している。いくら高級店でも、接待する側が自分を大きく見せようとして選んだお店ならどうか。もしもゲストが緊張や堅苦しさを感じてしまったら、接待が台無しになりかねない。

また、一流の人たちは、お洒落や身だしなみも気づかいの1つととらえている。その日に会う相手や出かける場にふさわしい服装を真剣に考え、色やコーディネートを決める。

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要約公開日 2019.01.26
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