頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?

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頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?
出版社
かんき出版
出版日
2014年05月22日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

マッキンゼー、BCG(ボストン コンサルティング グループ)をはじめとする外資系コンサルタントや、東大合格生。これらの頭がいい人はみんな、「方眼ノート」を使っていることを知っていただろうか? 2万人以上にノートの取り方を指導してきたコンサルタントである著者が導き出した「できる人のノートの共通点」。それは、図やグラフが盛り込まれ、視覚的でロジカルに整理された見やすいノートだった。

「ただのノート」と侮ることなかれ。著者は「ノートはメモをする道具以上のパワーをもつ」と断言する。ノートが変われば、思考が整理され、ロジカルシンキングや問題解決力、そしてプレゼン力が磨かれ、人生の質を高める効果まであると言うのだから驚きだ。

本書は、学校でも会社でも教えられることのない「能力を最大限引き出すノートテイキングの秘訣」を、あますことなく披露している。科学的根拠やエリートたちの実践の歴史に裏打ちされた手法は、巷にあふれるこれまでの「ノート術」とは一線を画すものである。本書を読めば、次のノートの3大機能をフル活用できるに違いない。

① 学んだことを頭に定着させる「勉強ノート」

② ものごとの本質を見極め、結論を導き出す「仕事ノート」

③ 必要な情報を選び出し、相手が求める解決策を提示し、相手を説得させる「プレゼンノート」

ロジカルシンキング研修を受けるよりも効率よく、確実に、ビジネスパーソンとして重要なビジネスセンスや思考力、人を動かすアウトプット力を身につけたい人にとっては必読の書と言えよう。

ライター画像
松尾美里

著者

高橋 政史
クリエイティブマネジメント株式会社代表取締役。1967年、群馬県高崎市生まれ。 メーカー勤務時代に3tトラック1台分の営業資料を畳4畳半ほどにスリム化。その後、香港のマーケティング 会社のCOO(取締役)を経て、戦略系コンサルティングファームにて経営コンサルタントとなる。 のべ2万人に「ノートスキルの指導」を実施し、主な導入企業は、IT企業、外資系コンサルティング会社、金融機関、通信会社、外資系金融機関、商社、不動産会社、自動車メーカー、事務機器メーカー、精密機器メーカー、通販会社、流通企業、医療機関他、200社を超える。また、「ノートスキルの指導」を通して「読み・書き・プレゼン」力を養成する私塾も主宰。ビジネスパーソン、経営者、教育関係者、医師、現役官僚、大学教授、政治家まで、幅広い層が参加している。 著書に『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』『必要な知識を15分でインプットできる速読術』『100のスキルよりたった1つの考え方で仕事が変わる』(以上、クロスメディア・パブリッシング)、『マインドマップ 問題解決』『マインドマップ会議術』(以上、ダイヤモンド社)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    世界のエリートたちは、「事実(板書)」「解釈(気づき)」「行動(要約)」の3分割で思考を展開しており、方眼ノートは、この思考ステップを習慣化させてくれるツールである。
  • 要点
    2
    頭がいい人は、書き込んだ「気づき」を臨場感あふれる「ストーリー」に変換できることから、学んだ内容を再現しやすく、結果につなげることができる。
  • 要点
    3
    ビジネスパーソンは、膨大な情報から結果につながる重要情報を見極めるための「捨てる力」を身につける必要がある。その力を養う最適な場が「方眼ノート」である。

要約

人生を変えるノート

なぜ方眼ノートなのか?
angelinast/iStock/Thinkstock

ノートは勉強や仕事の効率を高め、能力を最高に引き出す戦略ツールだ。にもかかわらず「ノートの使い方」を教えてもらったことがある人はたったの1%しかいない。

社会人になったら自己研鑽の研修を受講する人もいるだろうが、まずその前に「学んだことを再現できるノート」を書くスキルを身につけておくべきである。再現性の高いノートを使えば、「なぜその情報が必要なのか」「その情報をどう役立てるか」を思い浮かべて実行に移しやすくなるからだ。

反対に、「能力にフタをするノート」を取っていると、マイナスの影響は計り知れない。見返す気になれない「きたないノート」や、4色以上を使った「カラフルなノート」、あれもこれも書き込んだ「メタボなノート」。これらに当てはまる人は自身のノートを見直すべきだ。

頭がいい人は情報整理に長けているから「整理」されたノートを書く。マッキンゼーなどに勤める外資系コンサルタントや東大合格生が方眼ノートを使うのは、情報整理力を高めてくれるからだ。方眼ノートなら行頭、小見出しの頭など、内容の頭がそろいやすく、図やグラフが描きやすいため、すっきりとまとめることができる。

できる人に共通する「方眼ノート」の黄金律とは

仕事でも勉強でも、大事なことは情報を整理し効果的に使いこなすことである。重要なポイントを見極めて整理するための「フレーム」が不可欠であり、この「フレーム」を提供してくれるツールこそが方眼ノートなのである。

東大合格生ノート、マッキンゼーの「マッキンノート」、全米の名門大学や研究機関で使われている「コーネルノート」などに共通するのは「黄金の3分割」というフレームである。世界のエリートたちは、ノートを「事実(板書)」「解釈(気づき)」「行動(要約)」の3つのパーツに分けて、思考を展開している。本書で紹介しているエリートたちの方眼ノートの使い方の奥義は次のようなものだ。

・方眼ノートは「ヨコ」向きで使うのが鉄則:眼の構造上、ヨコ向きだと視野を広く使え、ノートの全体像を瞬時にとらえることができる。

・A4ノートが基本:ノートのサイズは思考のサイズである。収集した情報を一覧して大事なポイントを見極め、整理することができる。

・使う色は3色以内:情報の優先順位づけは最速最短で結果を出すために不可欠。3色以内なら、色を見るだけで優先順位を再現できる。

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要約公開日 2014.07.04
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