偉業を成し遂げる人と普通の勤勉な人、両者は何が違うのか。ジョフ・コルヴァン著『究極の鍛錬 天才はこうしてつくられる』では、その差は「累積総練習時間」であると結論づけている。
1990年代初頭、西ベルリン音楽学校では、特定のバイオリニストが素晴らしい理由を明らかにする研究が行われた。音楽を何歳で始めたか、どんな先生についたか、週に何時間練習してきたか。こうした全被験者のデータを収集・分析したところ、1つだけ大きな違いがあった。それは、バイオリンを始めてからこれまでの累積総練習時間である。練習量が多いほど、より優秀な音楽家になっていたという結果が出たのだ。
練習量には情熱が関わってくる。心の奥底に大きな力がないと、何年も先の報酬を目当てに練習を続けることは難しい。自分を信じて圧倒的な練習量をこなすことが、夢を叶えることにつながる。
そもそもやる気はどうやって湧いてくるのだろうか。脳科学者の茂木健一郎氏が著した『結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方』では、「過去の成功体験がどれくらいあるか」が大きな要因だという。人は成功体験が多いほど、脳内物質である報酬系のドーパミンが増えていき、新たなやる気が生み出されていく。
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