インターネットを通じた買い物の広がりに伴い、作り手と使い手が直接つながることができるようになった。こうしたコミュニケーションの変化は、今後の「ものの売り方」を考えるうえで重要な観点だ。
従来型の「大量生産、大量消費」によるビジネスでは、会社を大きくし、利益を上げる、いわゆる資本的豊かさが成功のバロメーターだった。しかし、そういった「成功」よりも、本当に欲しいと感じる人に本当に良いものを届けたい、作り手が愛してやまないものを生み出したいと考える人、そこにある「本質的な幸福度の高さ」を求める人が増えてきている。本書では、そんな時代の新しい「売れる」法則を紹介していく。
売れるための第一法則は「旗をたて、やりたいことを宣言する」ことだ。「この事業を私がやっていることに意味がある」と本気で信じている人に、応援が集まるのだ。
Makuakeで印象的なプロジェクトには、共通して「べき」の理由が宿っている。それは、オリジナリティと言い換えられる。オリジナリティを商品に宿らせることで、初めて伝わるようなその商品の持つ唯一無二の魅力や熱意がある。
一定水準の暮らしが送れる環境が整い、消費者が「選べる時代」になった。だからこそ、消費者は作る人の熱意に惹かれるのかもしれない。
Makuakeは、魅力ある「新しいものや体験」に、「応援購入」という形で資金が集まる仕組みを作りたいと考えている。金融機関で融資を受けられなかったプロジェクト実施者が、Makuakeで希望額を上回る資金を得て開発に成功した例もある。また、開発が成功し、消費者の反響があってから融資が実現するケースも少なくない。実績を中心に融資の判断を行う既存の仕組みでは、「新しいものや体験」を生むために資金を集めるのは難しい。そこを変えようとするのがMakuakeだ。
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