お金は大切だ。お金は人生のすべてではないが、自分のお金を自分でコントロールすることは、よい人生を送るうえで欠かせない。そのためには早い時期に、生涯にわたってのお金の計画を考えるのが役に立つ。
お金の計画とは、人生の中でお金に関する要素をピックアップし、具体的な戦略を立てていくことだ。その要素には次のようなものがある。
『支出』今のライフスタイルを維持するのに、どれくらいお金がかかるのか。この先、必要なお金は増えるだろうか、それとも減るだろうか。まず、毎月自分が何にいくら使ったかをきちんと把握しよう。
『収入』仕事をするのも、キャリアを築くのも、その主な目的は収入を得ることだ。収入は、支出に見合ったものでなくてはならない。
『貯金』どれくらい貯金があるか、貯金の習慣ができているかどうかということは、お金と付き合ううえでの基盤となる。
『借金』クレジットカード、住宅ローン、奨学金……。何のために借金をするのか、いくら借りるのか、どんな条件で借りるのかといったことも、すべてお金の計画の要素になる。
『安心』医療保険、火災保険、生命保険など、万が一に備えて保険に入っておけば、もしものときも安心だ。
貯金とは、「お金を使わないこと」だ。それは「明日のお金」を使う能力が手に入ることでもある。
貯金の目的は将来の支出に備えるとともに、人生の大きな目標を達成することだ。社会人になりたての若い人であれば、車、家、結婚と子育て、起業といったあたりが目標になるだろう。
また、まさかのときに備えるというのも目的の1つとなる。事故や病気、盗難など、いつ不運に見舞われるかわからない。そんなとき手元にまとまったお金があれば、ダメージを最小化できる。
さらに、人生における自立を果たすという目的もある。貯金は一種の習慣であり、人生をきちんと考え、計画を実行する粘り強さと自制心を培う。
貯金のコツは、お金が入ったら、貯金する分だけすぐに切り離し、どこか別の場所に置いて使えないようにすることだ。天引きや自動積立といったシステムを活用し、財布に入ってこないようにするのが望ましい。
月々のお金の使い方、つまり支出には大まかなルールがある。例えば、家賃は月収の3割まで、あるいは毎月出ていくお金(家賃+ローン返済)は月収の半分までだ。以下にいくつかのコツを紹介する。
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