「なんであんなこと言うんだろう?」「気にさわるようなこと言ったかな?」他人のちょっとしたひと言を受け流せずクヨクヨと気にしては、「悪気はないのかも」と相手を気づかい、反省してしまう。そんな「繊細な人」が「鈍感な人」のデリカシーのないひと言に振り回されることなく、スッキリした人間関係を築くためのレッスンを提供するのが本書である。
繊細な人は他人の考えを理解し、尊重しようとする気持ちが強い。そのため、ちょっとした違いにも敏感でよく気づく。他人を見る目をレンズにたとえると「解像度が高い」のである。想像力を働かせて相手の気持ちをおもんぱかり、丁寧なコミュニケーションをするのが「繊細な人」だ。
この「気づきやすい」性格を、変える必要はない。変えるのは「受け止め方」のほうである。
相手の言葉に対する考え方や感じ方を少し変えてみよう。それだけで、自分のテリトリー(領域)に他人が土足で踏み込むのを防ぎ、心の平穏を保ちつつ適度な距離の人間関係を築くことができる。
仕事でA案とB案で迷って選んだA案がうまくいかなかった。ただでさえ気分が落ち込んでいるところに「だから言ったじゃん」と言われたらどうだろう。「すみません……」とつい謝ってみたものの、別に迷惑をかけてないのに、なんで謝っているんだろうとモヤモヤする。
「やると思った!」「私はもともと反対だった」「もっとこうすればよかったのに」など、今さら仕方ないことを言われたときは、「ですよね〜」「やっぱり〜」と笑ってスルーしてしまおう。
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