仕事を進める上でまず取りかかりたいのが「手順書づくり」である。仕事の種類や大小にかかわらず、どんな仕事でも、手順書をつくれば落ち着いて仕事が進められるからだ。手順書は、次の5つのステップでつくる。
ステップ1は「名前をつけて書き出す」。「やらないといけないこと」に名前をつけて書き出そう。「部長から週報出してって言われてた!」と思い出したら「部長へ週報提出」と書く。頭の中に浮かんだものに名前をつけ、タスクとして書き出すだけで安心感が生まれる。
ステップ2は「タスクの手順を書く」。「部長への週報提出」なら、メンバーに週の実績提出依頼→メンバーから実績提出→実績入力→メンバーへチェック依頼→メンバーからチェック結果返答→部長へ提出、という具合だ。正しい手順がわからないなら、仮でもかまわない。
ステップ3は「誰がやるべきかを明確にする」。ボールを持っているのは誰だろう。たくさんのタスクを抱えていると思っていたけれど、実はほとんど他の人のボールかもしれない。
ステップ4は「タスクと手順に、仮の締切を入れる」。タスク全体と手順1つ1つに締切を入れよう。仮の締切を設け、進行状況に合わせてその都度書き換える。これが「締切を守れる自分」への近道だ。
ステップ5は「最初の手順だけに注目する」。最初にやるべき手順だけが目に入るように、メモや付せんに書き出したりパソコンに表示させたりしよう。やるべきことが明確になり、プレッシャーが減るはずだ。
仕事が多すぎるなら、勇気を出して断ろう――よく言われることだが、「その勇気があったら苦労しないよ……」というのが本音だろう。パンパンのカバンは、これ以上入らないとひと目でわかる。一方、仕事の量はあいまいだから断りにくい。
ところが著者のF太氏は、手順書をきちんとつくることで、無理な仕事を断れるようになった。今自分が抱えている仕事の量が見える化されるため、「さすがにこれ以上無理です」と言えるようになったのだ。
急な仕事に慌てないようにするためには、余裕を持った予定を立てることが大切だ。著者の小鳥遊氏は、仕事にかかる時間を想定の2倍くらいの長さで見積もり、スケジュールをスカスカにしている。
ある日は「ブログのネタ出し会議」のあとに
3,400冊以上の要約が楽しめる