大量のダイエットトレーナーを抱え、全国にパーソナル・トレーニングジムを展開しているライザップ。トレーナーの採用基準は、ダイエットの知識や指導スキル、ボディメイクの経験ではなく、コミュニケーション力の高さだそうだ。その理由は、知識や技術は比較的簡単に教えられるが、コミュニケーション力を育てるにはコストがかかるからだという。
この採用基準はライザップ特有のものではない。コミュニケーション力が高い人はどんな会社でも重宝される。
近い将来、多くの職業がAIに取って代わられると言われている。その一方で、営業職や介護職、カウンセラーなどは、AIでは代替できないとされている。これらの仕事の共通点は、コミュニケーション力をベースにしていることだ。今や、コミュニケーション力が低い人は生き残れない時代になっているのだ。
知識や技術において、人間がAIに勝てない業種はある。しかしコミュニケーション力によってそれ以上の付加価値をもたらせるなら、多くの依頼人がAIよりも人間を選ぶだろう。「AIよりもこの人にお願いしたい」と思うのは、会話を交わす中で「この人は私の気持ちをわかってくれる」「この人にお願いしたら安心できそう」などと感じられる場合だ。
相手にそう思わせるためには、雑談力が欠かせない。雑談力こそ、これからの時代を生き抜くカギになるのだ。
心理学のひとつ、NLPでは、コミュニケーションスキルが体系化されている。著者がNLPを通して学んだのは、人は理論では納得しないということだ。人間を動かすのは理論理屈ではなく感情であり、感情を動かすには安心安全を感じてもらわなければならない。そして安心安全を感じてもらうには雑談が不可欠なのだ。
雑談が苦手な人は、人間関係がうまくいかなくて当然だ。良好な人間関係を構築したいなら、まずは雑談力を身につけよう。
昨今、オンラインで話す機会が増えた。ここでは、仕事相手とオンラインで雑談するときに使える具体的な方法を5つ紹介する。
1つ目は、チャットを活用することだ。チャットで日常のことをつぶやけば、自然と交流が生まれる。
2つ目は、ミーティングの冒頭にアイスブレイクを入れることだ。すぐに本題に入らず、まずは雑談をしよう。アメリカの教育学者ピーター・クラインが開発した「グットアンドニュー」は、
3,400冊以上の要約が楽しめる