座禅はシンプルな行為だが、気持ちを整える効果がある。同じように「書く習慣」も、自己を回復でき、さらには自己管理をして、心の奥底にある本来の願望・価値観を見つけ出すことにつながる。
「書く習慣」によって起こる変化は、次の3つだ。
1つ目は、「心」が整理されること。心を乱す要因を言語化することで、揺れを客観視でき、メンテナンスできる。
2つ目は、「生活」が整理されること。「朝ドタバタで余裕がない」「運動ができていない」など、生活にかかわる問題を書き出して俯瞰してみれば、解決策を考えるステップに進めるはずだ。
3つ目は、「人生」が整理されること。長い人生には悩みがつきものだが、頭の中でぐるぐる考えていると苦しみが増すばかりだ。書くことで自己対話が進み、自分の内側にある感覚や直感を深掘りできる。
感情ジャーナルは、3つのステップから成る。目的は、気分・気持ちを整え、欲求・欲望を明確にして満たし、願望・価値観から未来を描いていくことだ。
ステップ1は「書く瞑想」だ。毎朝、心にある言葉、感情、考えをすべて書き出していく。
ステップ2の「書く片づけ」では、「書く瞑想」で書き出した内容を5つのワークによって整理し、気づきを得る。月に一度行う。
ステップ3は「書く習慣化」である。3カ月ごとに行動を振り返り、さらに発展させていく。
「書く瞑想」では、日々の感情と向き合い、頭に浮かんだ言葉を紙に書き出す。起きてすぐにノートを開き、あれこれ考えずに取り組もう。すると、瞑想的な状態になっていき、心の奥底にある欲求や価値観、願望を汲み上げることができる。
「書く瞑想」は、毎朝15分ほどかけて次の5つのステップに取り組む。
ステップ1は、瞑想だ。タイマーを1分間セットして、目を閉じて深呼吸をする。実際に書き始めるための準備体操である。
ステップ2では、「放電ログ」を書き出していく。「1日の中で、自分の感情、気分、エネルギーを下げたものは何か?」と自問して、5つほど書き出してみよう。感情エネルギーを奪ったという意味で「放電」と名づけている。
ステップ3では、「放電セルフトーク」を書く。「今、何が一番嫌いなのか、つらいのか?」と自分に問いかけて、該当するものを4分ほどで挙げてみよう。
ステップ4は「充電ログ」だ。
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