大谷翔平は、高校時代からずっと“前人未到”を成し遂げてきた。花巻東高校3年の夏にはアマチュア野球史上最速160キロをマーク。プロ初登板の2013年5月23日ヤクルト戦では、新人初登板で松坂大輔の155キロを上回る157キロ、そして16年10月16日のソフトバンク戦ではついに165キロを出した。同年、投打にわたる「10勝、100安打、20本塁打」に到達し、投手と指名打者の2部門でベストナインに選出され、プロ野球史上初の快挙を成し遂げた。
「最初に“目標160キロ”と言った時は“無理じゃないか”と言う人たちもいたけど、そう言われると、絶対やってやるという気持ちになる」
反骨心を原動力としたパワーで、自分の限界を突破する。これからも「史上初」の壁を破り続けるだろう。
課題を乗り越えられない原因をほかへ求める他罰的思考。これは自発的な行動を放棄することであり、成長につながらない。
大谷は自罰的な思考の持ち主だ。大谷は「今まで大事な試合で勝ち切れなかったのは、自分の中に足りないものがあったから」と言う。大谷は大一番で勝てない原因を、いつも自分の中に探し続けてきた。
「これまで野球をやってきた中で一番といっていいほど緊張した」という2015年のプレミア12では、入り方から全て変えてみたという。大一番でどういうピッチングが出来るのか、どういう状態でマウンドに上がれるのか。
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