Think: あなたが感謝できることは何か。人生でありがたいと思うことは何か。
Action: 「感謝ノートをつくる」
心理学者のロバート・エモンズとマイケル・マッカローの研究において、被験者を2グループに分け、一方には「大小問わず、感謝できることを毎日5つ書いてもらう」実験をした。
被験者は両親や神、朝の目覚めなど、あらゆることを書きだした。するとそのグループは、何もしなかったグループに比べ、人生をより肯定的に評価でき、幸福感が高まるとの結果が得られた。もっと幸せになり、意思が強くなり、エネルギッシュで楽観的になったのだ。人にもっと優しくでき、進んで手伝いをするようにもなった。最終的に人々はよく眠れ、より多く運動をするようになって身体的不調も減った。
著者はこの研究成果の発表前から、同様のことを家族の間で毎日行なっていたそうだ。これを習慣化すれば、幸せになるための特別な出来事が必要なくなる。日々、ノートに何を書こうか考えて過ごすと、日常的ないいことにより気づきやすくなる。
感謝のリストには、大事に思う人の名や、自分の言動や誰かがしてくれたこと、書いているうちに気がついたことも書こう。
Think: 感謝している人について、その人のどこに感謝し、何をありがたいと思っているのだろうか。
Action: 「率直な気持ちをつづる」
パートナー、先生、友人や学生――。相手が誰であれ、感謝の気持ちを表すことは、充実した人生を送るために大切だ。
マーティン・セリグマン教授は、ポジティブ心理学の講義で「感謝の訪問」という課題を学生に与えた。お世話になった人に謝意を示す手紙を書き、訪問して読み上げるのだ。
この課題の効果はてき面だったという。感謝する側とされる側、双方の関係に多大な恩恵をもたらした。著者も授業で同様の課題を学生に出し、相応の効果があったそうだ。
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