「はぁ……、もうダメだ」。本書の主人公の弟はカフェでため息をついた。就職活動中だが、面接に落ちて落ち込んでいるのだ。「ドンマイ」となぐさめる主人公も転職活動中だが、転職サイトを眺めているだけでピンとくる求人はない。事務職として5年働いてきたが、これといった強みもなく、そもそも自分に向いている仕事もわからない。
そのとき、ふたりは向かいの席に座っている奇抜な格好をした女性に気がついた。その女性は「今のまま何となく過ごしていたら、強みもやりたいことも一生わからない」とふたりに語りかけ、「適職クエスト」という7日間のゲームに参加してみないかと誘った。そして悩みを解決する切り札だという「適職の地図」を渡し、隣のビルの入り口に来てほしいと告げた。今の状況を打開したい彼らは、適職クエストに参加することにした。
適職クエストとは、人生を振り返りながら、やりたいことや、すでに持っている強みを見つけ、理想の人生につながる適職を見つける7日間のゲームである。
1日目:ゲームのエンディング(理想の未来)を決める
2日目:ステージ(やりたいこと)を選ぶ
3日目:基本スペック(資質の強み)を知る
4日目:じゅもん(後天性の強み)を把握する
5日目:アイテムリスト(資源の強み)をつくる
6日目:ゴール・中間地点・メインクエスト(やるべきこと)を設定し、「適職の地図」をつくる
7日目:強み・敵・裏クエスト(足りない強み)を書き入れ、「適職の地図」を完成させる
要約ではこのうち1日目から4日目までを紹介する。
適職とは何か。自分に向いている仕事、情熱を注げる仕事といった意見が出るだろうが、このゲームでは適職を「理想の人生を叶える仕事」と定義する。
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