モノ(財やサービス)の価格は、需要量と供給量により変動する。
買い手側から見ると、価格が高くなると買う量が減り、価格が安くなればたくさん買えるようになる。たとえば、ドーナツを食べたいと思っても、価格が上がると割高だと感じるため、買う人が減る。逆に価格が下がれば、購入する人は増えるだろう。
一方で売り手側は、価格が高くても売れるなら生産量を増やしていくし、新規参入する企業も出てくるため、市場全体の流通量は増えていく。逆に、価格を下げなければ売れない場合は儲けが少なくなり、赤字になる可能性も出てくるだろう。すると生産に消極的になり、撤退する企業も出てくる。その結果、供給量は減っていく。
買い手が求める量である需要と、売り手が売りたい量である供給のバランスがとれる点が「均衡取引量」である。その価格が「均衡価格」であり、モノの値段になる。
もし、供給過多や需要過多があっても、市場取引を繰り返すことにより、価格の自動調節機能が働き、需要と供給は一致していく。これをイギリスの経済学者アダム・スミスは、「神の見えざる手」と表現している。
販売で得た収入(売上)から費用を引いた金額を利潤という。その利潤を最大化するのが企業の目的だ。
利潤を増やすためには、「収入を増やす」「費用を減らす」「その両方」という3つの方法がある。収入を増やすには、多くの商品を売ることが必要だ。そのためには、生産要素である労働、資本(原材料や生産設備など)、土地を投入し、生産量を増やさなければいけない。つまり、コストや時間がかかるのだ。。
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