あなたの家にはどのくらい貯蓄があるだろうか。この質問に「銀行口座」を思い浮かべた人は、まず「貯金」と「貯蓄」の違いを知ることからはじめよう。
貯金とは、お金をそのまま貯めることである。貯金箱に小銭を貯める、たんす貯金をする、銀行に預けるなどがこれに当たる。
一方、貯蓄とは「貯金」を含め、かたちを変えて貯めることを指す。具体的には株、債券、投資信託、掛け捨てではない保険、商品券などであり、これらすべてを「金融資産」と呼ぶ。貯蓄とは、金融資産を貯めることに他ならない。
この、かたちを変えたものすべての合計金額があなたの貯蓄であり、貯蓄を1000万円にするのが本書の目的である。「1000万円」と聞くと、とても高い壁のように感じるかもしれない。しかし、「貯金」ではなく「貯蓄1000万円の壁」なら超えることは可能である。お金のかたちが変われば、貯めることのハードルはぐんと下がるからだ。
貯金100万円は、いつまで経ってもほとんど増えない。しかし、10年、20年と時間をかけさえすれば、貯蓄100万円は200万円にも300万円にもなり得るのである。
お金を増やす方法は、「家計に入ってくるお金を増やす」「家計から出ていくお金を減らす」「家計にあるお金を運用する」の3つである。その方法を知って実践すれば、あなたの貯蓄は確実に増えるだろう。
貯蓄1000万円の壁を越えていくコツは「計画性を持つ」「夢を持つ」「我慢・無理をしない」「手間をかけずに時間をかける」「お金が貯まらない人の特徴を知る」の5つである。本章では、この中から「計画性を持つ」「我慢・無理をしない」「お金が貯まらない人の特徴を知る」を紹介する。
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