日本語のネイティブである日本人が全員同じ話し方をするわけではないように、英語の言葉遣いは地域や年齢や立場によって異なる。話し方はその人の大切な個性の一部だ。日本ではネイティブスピーカーを目指そうとする学習者が多いが、ネイティブスピーカーのまねをすることよりも、コミュニケーションツールとしての英語力を鍛えるほうが効率的だ。
英語の試験でよい点をとっているのに、話すことに自信が持てないという日本人は多い。バットの振り方を学んだだけで野球選手として活躍できるわけではないように、英語の知識をどれだけ身につけても、使った経験がなければ使えるようにはならない。実践で使い方を磨かなければ、知識をスキルにすることはできないのだ。テストの点数に関係なく、英語のコミュニケーションがうまい人は、実践を繰り返しながらスキルを習得している。
「英語ができる」と言われる人は、必ずしも日本語と同じ感覚で英語が使えているわけではない。彼らは自分の英語力がまだ不十分だと思いながらも、英語を使いながら学び続けている。使っているからこそ、自分の足りない部分に気づき、必要に迫られて学ぶ。使うことと学ぶことが循環している状態が、「英語ができる」ということなのだ。
目的をはっきりさせずに漠然と英語を学び始めると、途中で挫折してしまうことが多い。目的はモチベーションの源だ。さらに語学を身につけるには、ある程度の時間と努力も必要だ。それゆえに効率よく、自分にあった学習方法を探し出すことが重要になる。自分にとって最適な学習教材を選ぶためにも、まずはなぜ自分が英語を学びたいのかをはっきりさせよう。
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