著者のティモシー・オルセン氏が投資を始めたのは8歳の時だ。両親から株式投資について説明があったものの、全く理解ができなかった。自分が好きなものをつくっている会社の株を買うようにアドバイスされた著者は、当時1株33ドル前後だったペプシコ(PEP)の株を5株買った。やがて著者は株式投資に夢中になっていく。その頃から現在に至るまで、そんな著者を動かしているのは、お金ではなく、リサーチだ。
投資を勉強し、投資の世界の先輩から学んだ結果、著者の投資に対する考え方は変化してきた。唯一変わっていないのは、確固たる投資計画を決めたら修正を加えるのは本当に必要なときだけという姿勢だ。
現在著者が採用しているのは、長期のインデックス投資と、安定した配当収入が見込める高配当株に投資する「配当グロース戦略」だ。市場全体に投資するインデックスファンドは、長期で保有すれば、株式市場の成長に乗って資産を増やすことができる。配当グロース戦略は、投資の目標や目的に合わせて、戦略を変化させていく。今の著者の目標は、家族と安心して暮らせる資産を築き、早期リタイアを実現することだ。配当の出る株に投資し、配当金を再投資する。そうすれば複利の力を大きく働かせることができる。
資産形成の最初のステップは、自分の「投資の目標と期間」を書き出すことだ。期間は、投資を始める今から、投資を終わりにする年齢まで。多くの場合、投資を終えるのは、引退や家の購入など、大きなライフイベントがある年齢になるだろう。自分の目的地とその時期を確認しておかないと、そこに到達するための方法を見つけることができない。投資の目標と期間を決めてから次のステップに進もう。
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