無意識さんの力でぐっすり眠れる本

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無意識さんの力でぐっすり眠れる本
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無意識さんの力でぐっすり眠れる本
出版社
ダイヤモンド社

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出版日
2023年06月27日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

これは世にも不思議な本である。読んでいるうちに、なんだか眠くなってしまうのだ。

良質な睡眠を得るための指南書は多くある。よく聞かれる方法は、「寝る前にスマホを見ない」とか、「朝起きたらすぐに朝日を浴びる」「適度な運動をする」など、人間の身体的な仕組みに注目したアプローチだ。ところが本書では、眠りに心理学的な視点からアプローチする。なんと、自分に催眠をかけるというのだ。

「催眠術」と聞くとなんだか怪しいものを思い浮かべるかもしれないが、心理カウンセラーである著者によれば、催眠はれっきとした心理療法のひとつである。

本書によれば、人間には「意識」と「無意識」がある。私たちは意識的に生活しているつもりになっているが、呼吸をしたりまばたきをしたりなど、実は無意識の行動がとても多い。睡眠も無意識に行われる行為のひとつだ。

不安なことがあると、私たちは「自分でなんとかしなければ」と、意識を使って解決しようとする。すると、考えすぎてどんどん眠れなくなってしまう。意識を手放して無意識に身を委ねることで、ぐっすり眠ることができ、さらには不安や人間関係など抱えている問題の解消にもつながるのだというのが本書の主張だ。

本書では無意識を働かせるための「暗示フレーズ」や、「意識的に無意識を働かせる」テクニックなどが紹介されている。眠りに悩んでいる人は、だまされたと思ってぜひ一度試してほしい。驚くほど簡単に意識を手放すことができ、深い眠りへと誘われるだろう。

ライター画像
千葉佳奈美

著者

大嶋信頼(おおしま のぶより)
心理カウンセラー、作家、株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。
米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。ブリーフ・セラピーのFAP療法(Free from Anxiety Program)を開発し、トラウマのみならず幅広い症例のカウンセリングを行っている。アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら東京都精神医学総合研究所の研究生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。同相談室室長を経て、株式会社アイエフエフ代表取締役として勤務。「どんな人でも心の傷がある。自分でも認識していない心の傷から解放されることで、もっと自由に生きることができるのではないか?」と心的外傷の癒やし、回復に新たな可能性を感じ、インサイト・カウンセリングを立ち上げる。カウンセリング歴30年、臨床経験のべ9万件以上。
著書にベストセラーとなった『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』(すばる舎)のほか、『無意識さん、催眠を教えて』(光文社)、『「空気読みすぎ」さんの心のモヤモヤが晴れる本』(永岡書店)、『「与えあう」ことで人生は動きだす』(青春出版社)など多数。
ブログ「緊張しちゃう人たち」や会員制オンライン講座「無意識の旅」をほぼ毎日更新している。

本書の要点

  • 要点
    1
    人間には「意識」と「無意識」がある。睡眠は無意識に行われることだ。ところが、眠れないと意識的に何とかしようとしてしまう。すると、無意識がさらに働きにくくなり、眠れなくなってしまう。
  • 要点
    2
    眠っている間に、無意識によって記憶や感情が適切に整理される。嫌なことや不安なことがあっても、ぐっすり眠りさえすれば、無意識がすべて解決してくれる。無意識に身を委ねれば、問題は自動的にすべて解決する。
  • 要点
    3
    無意識を働かせよく眠るためには、「暗示フレーズ」や「意識的に無意識を働かせる」テクニックが有効である。

要約

「意識」と「無意識」

「無意識」に身を委ねる

ストレスと眠りは密接に関係している。仕事や人間関係がうまくいかないといった悩みを抱える人の多くは不眠気味である。世界保健機関の調査によると、世界の人口のおよそ10~30%が慢性的な不眠に悩まされているという。

心理カウンセラーである著者は睡眠を改善しようとして治療にあたるわけではない。だが、心理療法のひとつである「催眠療法(現代催眠)」を行うと、日頃の悩みが解消され、よく眠れるようになる。催眠の作用によって不安や恐怖が消え、リラックスできるようになるからだ。

私たちは不安なことがあると、「自分でなんとかしなければ」と力んでしまう。だから布団に入っても思考が止まらず、眠れなくなってしまうのだ。この「考えすぎてしまうクセ」を手放すには、「無意識」に委ねることが大切だ。

「催眠療法」で無意識を働かせる
Petra Richli/gettyimages

人間には「意識」と「無意識」がある。私たちは常に意識的に考えて行動しているつもりになっているが、実はほとんど無意識のうちに行動している。睡眠も、呼吸やまばたきと同様に無意識に行うものだ。

無意識のうちにできるはずの睡眠がうまくとれなくなるのは、寝る前に考えすぎている、つまり、意識が働きすぎているからだ。意識の働きすぎを止め、無意識に委ねられるようになれば、ぐっすり眠れるようになる。

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要約公開日 2023.11.21
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