気持ちよく引き受けてもらえる依頼には、5つの要素がある。
1つ目の要素は「意欲創出=相手がやりたいと思える文脈になっていること」だ。「やってみよう」と思ってもらうために、「感謝される」「褒められる」「自分しかできない特別感」の3つを押さえた頼み方をしよう。
2つ目の要素は「目的の明確化=なぜ必要なのか理由を伝えること」だ。目的がはっきりすると、ただの「作業」が意義と価値のある「仕事」に変わり、参加意識が芽生える。地味なこと、面倒なこと、簡単に見えることこそ、きちんと目的を伝えたい。
3つ目の要素は「欲求充足=利己的都合ではなく相手のメリットを示すこと」だ。「部として重要な案件だから、休み返上で取り組もう」ではなく「ここで結果を残せば、来年は人員を増やせて負担も減るから、今回は部のみんなで残業して取り組もう」と言い換えるなど、相手のメリットを提示するイメージだ。
4つ目と5つ目の要素は「選択肢の提示=断ったりスケジュールを変更したりする余白があること」と「負担の配慮=負担を減らす工夫や相談の余地があること」だ。「最近忙しくしているようですが、このスケジュールでできますか?」「新しいチャレンジになると思いますが、○○はできますか?」といったフレーズで、選択肢を提示するとともに、相手の負担を配慮しよう。イヤイヤ引き受けたり、時間がない中で取り組んだりしても、良いアウトプットは出せないからだ。
依頼においては、その内容だけでなく、タイミングも重要だ。早いに越したことはないが、いくら早くても、相手がちょうど退勤しようとしているときは最悪である。
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