三流は常に質問される側で、二流は話し始めて数分で質問し、一流は「挨拶+質問」ですぐに質問する。
著者がこれまでの経験から断言できるのは、コミュニケーションの達人は相手と会った瞬間、すぐに質問を投げかけるということだ。「はじめまして。メディア関係の会社にお勤めなんですね。どんなお仕事をされているんですか?」「おはようございます。いつも元気ですね! 何か秘訣があるんですか?」などと、挨拶とセットで質問する。
人は「話しかける」より「話しかけられる」方が嬉しいと感じるものだ。一流はそれをよく理解しているからこそ、相手に積極的に質問している。
三流は「どうしたらいいですか?」と質問し、二流は自分の意見を入れて質問し、一流は複数の選択肢を用意して質問する。
ビジネスの現場では、自分の意見を入れずに「どうしたらいいですか?」と指示を仰ぐのはNGだ。その理由は、聞かれた方の負担が大きくなるからである。「○〇商事様からクレームが入ったようです。どうしたらいいですか?」とオープンに質問されるより、「○〇商事様からクレームが入ったようです。まず弊社の担当者に状況をヒアリングしたいと思いますがいかがでしょうか?」と意見を提示しつつ質問される方が、受け手は答えやすい。
一流はさらにこの上をいく。複数の選択肢を示しながら指示を仰ぐのだ。先ほどの例なら、「○〇商事様からクレームが入ったようです。まずは弊社の担当者に状況をヒアリングするか、至急私が○〇商事様に連絡を入れるか。今回は後者の方がいいと思いますが、いかがでしょうか?」と、比較検討できる状態で質問する。
複数の選択肢を提示すると、受け手は指示しやすいし、別の選択肢を出すこともできるだろう。
三流はストレートに質問し、二流は詳しく話してから質問し、一流は枕詞を使って質問する。
「何か斬新なアイデアはない?」「お客様を増やすにはどうしたらいい?」「チームの結束を高めるには何をすべきだと思う?」などとザックリした質問をされると、当たり障りのない回答になりがちだ。
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