夜考えることと、朝考えることはかなり違う。例えば、夜寝る前に書いた手紙を翌朝読み返してみると、「なぜこのようなことを書いてしまったのか」と不思議に思うことがある。また、夜さんざん手こずった仕事を諦めて、朝起きてからもう一度試みてみると、するすると片づいてしまう。そんな夢のようなことも珍しくない。
“朝飯前”ということばは、「それは朝飯前だ(=朝食前にできるほど簡単だ)」という風に使われるが、もともとは違う意味を持っていたのではないだろうか。簡単なことだから“朝飯前”なのではなく、「朝食前にするため、簡単ではないこともさっとできて簡単に見えてしまう」のではないだろうか。つまり、朝の頭はそれだけ能率がいいということだ。
人間は本来、朝に仕事をすることが自然なのだ。かといって、あまり早朝に起きるのも難しい。では、朝飯前にできるだけたくさんのことをするにはどうしたらいいか。その答えは、朝食を抜くことだ。
8時に起きてすぐ仕事を始め、昼に朝食兼昼食のブランチを取る。すると、お昼まではすべて“朝飯前”の時間になるから、大いに仕事ができる。
また、食後は消化に血液をとられるため、頭が働かず眠くなる。そういった意味でも、朝食を抜くのは理にかなっている。著者は、午前中は仕事に集中し、その日やることをすませてしまうという生活を20年続けている。
情報には第一次情報と第二次情報がある。第一次情報とは「自然を直接表現したもの」であり、「○○山の南側の斜面は砂走になっている」といったものだ。第二次情報はそれをふまえてより高度な抽象化を行なった“メタ”情報であり、それをさらに抽象化させると、第三次情報(“メタ・メタ”情報)ができあがる。
第一次的情報の代表はニュースである。事件や事実をそのまま伝えるが、それがどのような意味を持つかは明らかではない。新聞の社会面は第一次情報がメインだが、同じ新聞でも社説はニュースをもとに整理を加えた“メタ・ニュース”であり、第二次情報となる。
3,400冊以上の要約が楽しめる