はじめての目標達成ノート

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出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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出版日
2023年09月22日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

成功は技術だ。本書の著者・原田隆史氏の言葉にひきつけられてしまった。技術だからこそ後天的に学べ、かつ、磨くことも可能だという。原田氏が編み出した「原田メソッド」はこれまで多くの人々に影響を与えてきた。本書はこの技術を学ぶための入門書で、実際に書き込んでいくワークブック形式を採用している。9つのワークを通じて「1ヶ月目標」を設定し、それを実行に移し、「原田メソッド」の効果を実感してもらう。

要約者も全てのワークに挑戦してみたが、なかでも目標達成シート「オープンウィンドウ64」に手応えを感じた。中央のマスには「オウンドメディアを通じた集客を10%増やす」という1ヶ月の目標を記載し、周囲には「ターゲット」「競合調査」「モニタリング」など8つの要素を配置した。さらに、それぞれの要素に8つの行動目標を記入した。このプロセスは大変だったが、成功時の行動や失敗時の考え方を深く掘り下げる機会となった。

これらの目標を分解していく作業はロジックツリーやMECEの考え方と似ているが、「オープンウィンドウ64」は埋めるべきマスの数が決まっているため、「X(旧Twitter)を毎日チェックする」などの小さな目標も記述しやすいと感じた。そして完成したシートは、見ているだけでワクワクするものになった。

目標を達成できなかった経験のある人、または効率よく目標を達成したい人には、ぜひ本書をすすめたい。ワークを進めていくうちに、目標達成のスキルが自然と身につくことだろう。

ライター画像
霧島大和

著者

原田隆史(はらだ たかし)
株式会社原田教育研究所 代表取締役社長。ビジネス・ブレークスルー大学グローバル経営学科教授。一般社団法人JAPANセルフマネジメント協会代表理事。
埼玉県教育委員、三重県政策アドバイザー、奈良市生徒指導スーパーバイザー、高知市教育アドバイザーを歴任。
大阪市生まれ。奈良教育大学卒業後、大阪市内の公立中学校で20年間勤務。保健体育指導、生活指導に注力。課題を抱える教育現場を次々と立て直し、「生活指導の神様」と呼ばれる。独自の育成手法「原田メソッド」により、勤務3校目で指導した陸上競技部では7年間で13回の日本一を誕生させる。大阪市教職員退職後、大学講師を経て起業。「原田メソッド」に多くの企業経営者が注目し、野村證券、キリンビール、三菱UFJ信託銀行、神戸マツダ、住友生命保険、ユニクロ、アステラス製薬、カネボウ化粧品、武田薬品工業などの人材育成研修を担当。これまでに約500社、10万人以上のビジネスパーソンを指導した実績をもつ。現在も、家庭・学校・企業の人材育成教育、講演・研修活動、テレビなどメディア出演、執筆活動と幅広い分野で活躍中。著書はこれまでに30冊、国内にとどまらず世界の25を超える国・地域で出版されている。代表作に『一流の達成力』(フォレスト出版)、『カリスマ体育教師の常勝教育』(日経BP)、『成功の教科書』(小学館)、『最高の教師がマンガで教える勝利のメンタル』(日経BP)。
原田教育研究所
https://harada-educate.jp/

本書の要点

  • 要点
    1
    「原田メソッド」とは著者が生み出した「成功するための技術」である。目標達成の「技術」を身につければ、誰でも自分自身を成功に導けるようになる。
  • 要点
    2
    目標設定の際は「期限を決めること」「適切なレベルの目標を定めること」が重要だ。さらに「私―有形」「私―無形」「社会・他者―有形」「社会・他者―無形」の4つの観点から達成したい理由を探っていく。
  • 要点
    3
    「オープンウィンドウ64」という1枚のシートを使って、目標とそれを実現するための行動を書き込んでいく。
  • 要点
    4
    「書くこと」には大きな力がある。毎日自分の行動を振り返り、日誌をつけることが目標達成につながる。

要約

「原田メソッド」とは

成功するための技術

「原田メソッド」とは、著者が20年の教師生活で生み出した「成功するための技術」である。著者が指導した中学校の陸上部は、大阪府の大会で12回連続男子総合優勝、5回連続の男女総合優勝という快挙を遂げた。独立後、原田メソッドは多くの企業やプロスポーツチームにも導入されるようになった。

原田メソッドの核心は「目標の立て方」と「目標を達成するための方法」にある。目標達成の「技術」を身につければ、才能や経験にかかわらず、自分自身を成功に導くことができるだろう。

目標達成のエネルギー
Ridofranz/gettyimages

目標達成の「技術」は、「自己効力感」と「自己肯定感」という土台に支えられている。

「自己効力感」とは、「自分ならできる!」という自分の能力に対する自信だ。2023年のWBC(ワールドベースボールクラシック)で侍ジャパンを世界一に導いた大谷翔平選手は、高校1年生のときに「ドラ1、8球団」という目標を掲げた。まだ甲子園にも出場していないのに、この目標を書いたことは特筆に値する。大谷選手には「自分ならやれるはず」という高い自己効力感があったのだろう。

もちろん、大谷選手ほどの自己効力感を持っていなくても問題ない。小さな「できた!」と「自画自賛」を繰り返していけば、「心のエネルギー」がアップし、誰でも自己効力感を高めることができる。

2つ目の「自己肯定感」とは、「自分が大好き」と思える心のことである。自己肯定感を高めるには、「ありがとう」の言葉を受け取る行動を増やしていくこと、そして他者への感謝の気持ちを持つことが肝要だ。自分が大切にされていることに気づき、自分の価値を認識できるようになるはずだ。

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要約公開日 2024.03.15
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